●更新日 11/28●


とんねるずが島田紳助の東京03恫喝騒動をパロディに!


2009年11月26日に放映された、フジ系「とんねるずのみなさんのおかげでした」がネット上で多大な反響を呼んでいる。

この日に放映された企画「ムダ・ベストテン」の第4位は、東京03の「超出べそ&プロレスの知識」。東京03が登場すると、その横には彼らと同じ事務所のアンタッチャブルの二人の姿があった。そして、「とんねるずさんと初めてだってことで」と東京03を石橋貴明に紹介。


ムダ・ベストテン


すると、初共演であることを確認した石橋が、東京03の胸ぐらをつかむという行動に出た。それを見た木梨憲武らは制止に入り、東京03は怯えてブルブル震える仕草や深々と頭を下げるなどで、笑いを誘った。

これは、10月3日に放映されたTBS系「オールスター感謝祭」で、司会の島田紳助が東京03に詰め寄って恫喝したという騒動のパロディに違いないと話題に。この騒動は、初共演にもかかわらず、東京03が事前に挨拶しなかったことが原因とされる。特に最近は、島田の言動がネット上でバッシングを受け続けているという背景もあり、石橋に対して称賛の声が数多く見られる。


島田紳助恫喝騒動のパロディ


コミュニケーション論を研究する社会学者に、このネタについて聞いてみた。同氏曰く、「社会学には、日本のお笑い文化の研究があります。その研究者たちは、今回のネタもそれとの関連で論じるんじゃないでしょうか」という。お笑い文化研究の「定説」の一つは、お笑いの空間に素人である観客が入り込んだことが、ギャグの質を変容させた一つのきっかけとなったというものだ。

その先駆者は、萩本欽一であるとされる。萩本は「素人いじり」という芸風で、お茶の間に親しまれた。とんねるずは、それを徹底させた存在として位置づけられる。彼らは、「素人いじり」に加えて、「内輪ネタ」路線を開拓していった。番組のスタッフ等、本来ならば関係者でなければ分からない人物をネタにして、それを視聴者も分かっているというような前提でコントを展開する。


石橋貴明の名キャラ「石田プロデューサー」


このようなお笑いのスタイルは、その後も展開されていき、若者のコミュニケーションの一つの特徴となったという。それは、ネット上でのコミュニケーションに見られるような、互いにネタを共有できると想定した人々が集まる場での、強い仲間意識とも相性がよいとされている。

東京03の「内輪」の騒動を知る人だけが笑い絶賛するという意味では、今回のネタも「内輪」路線の上にあると理解できるのかもしれない。



探偵T



◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事