●更新日 01/10●


大橋巨泉、「最も卑しい行為」と2chの匿名性を批判


ネット上でのコミュニケーションの匿名性、特に2ちゃんねるの書き込みについて批判的な見解を述べる人々が、このところ続出している。

「週刊現代」2010年1月23日号の連載「今週の遺言」第60回にてタレントの大橋巨泉氏は、「政権交代を望んだ国民の そして沖縄の“思い”に殉じて 鳩山首相は辞任するしかない」と題して持論を展開した。鳩山政権の支持率の下落の背景に、首相のリーダーシップの欠如が指摘されているという点を挙げている。



このような点について、大橋氏は最初から気付いていたというが、74%もの人々が同様に考えていたという結果を見て、改めて驚いたようだ。大橋氏は以前、鳩山首相について次のように書いたことがあるという。「リーダーシップが無い。人の意見に左右され、“最後に会った人の意見になってしまう”という声さえある。だから政治には不向き」。

この文章を書いた数日後、「大橋巨泉の鳩山評が一番的を射ている」と2ちゃんねるに書かれていたと、友人からメールで知らされたそうだ。大橋氏は言う、「ボクは「匿名で人を批判したり、中傷したり」することを、最も卑しい行為だと考えているので、「2ちゃんねる」を開かないことにしている。だから、そういう所で評価されたのは、いささか複雑な気持ちであるが……」。

そんな大橋氏は、インターネットは好んで使用しているようだ。「日経ビジネス」との連動企画で「NBonline」に2006年1月27日に掲載されたインタビューでは、「(米国では)ビル・ゲイツもブッシュ家も、ニュースやスポーツ中継以外、テレビなんか見てませんよ。(日本も)勝ち組とか金持ちとかインテリがテレビを見なくなっただけなんですよ。負け組、貧乏人、それから程度の低い人が見ているんです」と発言している。

「今じゃ、僕だってテレビなんか見ないもん。テレビを見ている暇があったらインターネットを見た方が、面白い話がたくさん出てくるよ。テレビは今に「貧困層の王様」になるはずです」とのこと。ただし、ネット上で発信される情報に関しても、その中身が問題だということなのだろう。



以前、NHKに長年勤務していたジャーナリストと話した際にも、大橋氏と似たような話が出た。近年は、自宅でもテレビはほとんど見ないそうで、見たい番組がなくなったという。これが、テレビ全盛期を築いてきた世代の人々の多くに共有された実感なのだろうか。



探偵T



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