●更新日 01/29●


拷問テイスティング@水 その1


ほんとにやりたくないです。逃げ出したい。
いきなり全裸になって宇宙語をわめき散らしながら表に飛びでて夜汽車に乗って失踪したい。
でもいろいろとごねていたら、腰抜け、と言われた。

OK、腹はくくったぜ。

苦しみなんて一瞬だ、その瞬間だけ耐えて後はトラウマになるのを待てばいい。
苦しみなんて怖くねぇ。

後、みなさんも聞き飽きたと思うので私はもう「つらい」なんて言わない。
「うまい」をただ連発するグルメリポートみたいで切ないから。
魯山人先生(食べ物に目がない故人、芸術家らしい)みたいな、
エスプリとボキャブラが効きまくった拷問リポートをお伝えいたします。

ではいってみよう。
拷問テイスティング@水、第一弾は、
水面に顔を押し付けて呼吸をさせない拷問。

体を拘束して、
ここに顔を突っ込まれる。息が出来なくなる。


こんなしょぼいボールでいいのだろうか?全然恐怖感が沸かない。
「つらいと言わない」とか言ったが、そんな前口上の必要すらなかったかもしれない。

困惑していると大住編集長が言った。
「最初だし、景気良くカメラにスマイルをしよう」
イエーイ。



にやついてんじゃねぇ、糞ガキっ!!

おら、これでもつらくねぇか?

たっぷり味わいやがれ

あーん?不服そうだなぁ?

そうか水が足りないんだよな。

たっぷり味わえ。

つらいか?つらくねぇよな?


ごめん。めっちゃつらい。



U R L 
EMBED

上から全体重をかけられて押さえつけられると、とてもじゃないが背筋では押し返せない。
水に顔を突っ込まれてすぐにそれを悟り、実際に酸欠が近づくとその事実が心の芯を締め付ける。
声を大にして言いたい。本当に怖い。
これは撮影であって、大住編集長も懲役などは敬遠するタイプの人間だと知っていても、
人間の生存本能が根本の部分の感情を揺さぶる。
殺されてもおかしくない本当の拷問の場面であったら、絶対に自白する。何分もいらない。
すっげぇ。舐めていた。おぼれる感覚と人間の殺意の混合。怖い怖い怖い。


…でもいくら生命の危機を感じたからといって、
この顔はないだろう。


きっと水難の相というのはこんな顔なんだと思う。



トラウマ作りはまだまだ続く。
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ニノマ


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