横浜市中区柏葉町にある柏葉通り。
 先輩から、よく幽霊が出ると聞いたので行ってみました。霊現象は、雨の日の夜、バス停に向かって若いサラリーマンが走ってきてスッっと消えるというもの。雨が降りそうもないので、聞き込みと写真撮影を主に調査しました。
 十数人を聞き込んだ中で、信憑性があると思える証言を二つ報告します。

 (中年の女性の証言)
 元町からの買い物帰り、主人が運転する車の助手席に乗って、ぼんやりしていました。
 ふっとフロントガラスに目をやると、道路の先に男が立っています。雨なのに傘もささないで・・・と思っていると、男が車に向かって走ってきたんです。
「あぶない、あぶない」と叫ぶあいだに、その男は車をすり抜け、私の目の前で消えました。
 悲鳴に驚いた夫は、車を急停止させて、私の顔をじっと見ました。

 (三十歳代の主婦)
 保育園に子供を迎えに行くため、バス停でバスを待っていたときのことです。歩道の向こうからサラリーマンが走ってきました。歩道は狭いので、走ってくるサラリーマンに当たらないように一歩前に出たら、私のうしろでその人の姿が消えてしまったんです。