「出口の明かりだけを頼りに歩いとったから、もしかしたらその仏様、踏んづけたかも知れん。そう考えたら、ええ気せんかった」とのこと。


Bさんの家は昔ながらの田舎家で、赤く色づいた実をつけた大きな柿の木が一本ある。
縁側で日向ぼっこをしている老母が、

「ここらへんは他所から自殺しにくる人が多かったみたいで、自殺の名所だったよ。なかには、地元の人間もおったようじゃが」 と・・・・・・。