―翌日


「何やってんだ、全然役に立たないじゃないか!」


朝、稲村の家に訪ねるとすぐさま怒声が飛んできた。
一体、どういうこと・・・と尋ねると、昨日も1、2時間起きに無言電話が掛かってきたり、壁を揺らされたという。

しかし、そんなはずはないのだ。昨夜、不審な者の出入りは確かに無かった。 壁を揺らすことが出来るのだとすれば、それはもう中からの行いになる。

血走った目で怒鳴ってくる稲村を何とかなだめ、今夜は稲村の部屋に泊り込むことで調査を行うことになった――。