●更新日 07/26●
探偵達の心霊事件簿 〜夏季限定〜
◆廃ホテル「セリーヌ」 by 山木
山木です。
YUZAWAの次はキムに引っ張られて、心霊スポットに来ているわけですが。
まず、今回の探索において僕が一番引っ掛かっていた点はこれです。
・地元では有名な心霊スポット。夏は暴走族や不良の溜まり場になっているので注意!
そう、犬鳴峠の時も感じましたが、この世で一番怖いのは死んだ人間の怨念よりも生きている人間だと僕は思います。
思いっきり夏ですし、不良の溜まり場になっていてもおかしくはない。あくまで噂の範囲ですが、駐車場で寝泊りしていた浮浪者が、珍走に殺されたという情報もありました。
そんな場所に男二人で・・・とゴネていたら、
キム「わかりました!完全武装です! 私は剣を持っていくんで、山木さんは日本刀で!珍走とエンカウントしたら切り捨てましょう! 気分はウィザードリィか、ルナティックドーンですよ!」
あぁ・・・この事務所にまともな人間はいないのでしょうか・・。
ともあれ、不良が溜まっていると言われているような場所に丸腰で行くのは確かに嫌だったので、今回ばかりは武装という形にて突入をしました。
入り口の扉の前に、「いたずらで入ったら殺す。いますぐ帰れ」とありました。まるで、ファラオの呪いのようですが・・・こんなモンにビクビクしていてもしょうがないので、無視して入ります。
キム「なっ、なんか雰囲気が・・・」
突入は昼でしたが、中はとても暗くて懐中電灯が無いと足元は確かにおぼつかない。
夜でしたら間違いなく足を取られるでしょう。おそらく、このホテルに来て怪我をした人ってのは、それが原因なのではないかと思うのですが・・。
中は非常に朽ち果てており、従業員部屋と思わしき部屋には衣類や布団が散乱しています。
落ちていた新聞の日付は、1989年と記述あり。そのくらいの日付には営業してたのでしょうか。
キム「妊婦さんが・・・。やっぱ、ここで犯されたって話は本当なんですかねぇ!?」
山木「いや、これはただの絵ですよ。」
妊婦の絵が壁画として描かれていますね。
ちなみにここに書き込まれている電話番号は、昔の番号表記ですので・・・少なくとも『この絵』が書き込まれたのは数年以上前の事ではあるようです。
人妻いづみさんと、くらしげ洋子さんだそうで。
比喩でも何でもなくホテルの全ての部屋に、この犯された妊婦の絵が壁にありました。
全ての部屋に書くなんて、よほどの凝り性か暇人だったのでしょう。
そういや、哺乳類で妊娠している個体と性交するのは人間だけみたいですね。。。
キム「空気が淀んでいる・・・。凄く瘴気が濃くなってきましたね・・。」
山木「まぁ、何年も掃除してない部屋ですし、埃っぽくてノドが痛くなってくるのは当然ですよ。」
キム「それだけじゃなく、凄く空気が温くて重苦しいんです・・・山木さんは感じませんか?」
山木「梅雨に閉め切った部屋に入っていますしね。」
どこか会話が噛み合わない僕達です。
ガン!!!
キム「山木さん、そこは開かずの扉・・・!」
「これ以上進むな」とありましたが、当然無視です。
この扉の奥にある部屋が、『人が死んだ』とされる部屋のようですが・・・?
果たしてそこには何が・・・!
そこには回転ベッドがあった
・・・回転ベッド・・ですか・・・。
そういや、プレイ中にエキサイトしたカップルが落ちて怪我人が出るからとかで、ラブホから消滅した昔日のアメニティですね。
これ置いているラブホなんて、多分今は無いでしょう。
キム「人が死んだとされる部屋には回転ベッドが・・? どんな繋がりが・・!」
山木「無いと思いますよ。つーか、この部屋が一番料金高いでしょう。料金高い部屋は、上の階になるか奥の部屋になると思いますし。」
なんか、ただ荒れ果てた場所に来ただけって気がしますねー。
個人的には珍走もいないし、心霊現象は起きないしで、少々物足りません。
刀装備して入った僕達こそ、他人から見たら珍走扱いされそうで、不名誉です。
これと言って、目ぼしい遺留品や傷痕も残って・・・・・・・・・・・・・・・いました。
血の手形を発見・・・・
まぁ、誰かのイタズラだとは思いますけどね。
キムサイドへ
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