●更新日 04/04●
東尋坊〜雄島
『探偵達の心霊事件簿』をご覧の皆様、長らくお待たせ致しました。今年もそういう時期が来てしまいました。
この地に、我々が足を踏み入れた日は特に風が強い日であった。確かに観光地として土産屋が軒を連ね、賑わいを見せていた。 しかし、17時には早々に店仕舞いを始め、あっという間に静寂に包まれた場所となった。 誰もいない静かな夜、決意してこの地を訪れた者が死に魅せられて帰らぬ人になる気持ちも頷けた。 これは東尋坊の崖側に設置された電話ボックス。 『救いの電話』として、電話ボックスの中には無数の10円と、”まずは落ち着け”と言う意味で煙草が無数に置かれていた。この電話ボックスの中で一服し、思い留まった者。逆に、逝ってしまった者も大勢いた事だろう……。 まだ日が有る内に、東尋坊の絶壁を撮影した。 こうして撮影している間にも強風が吹き荒れ、油断をしていると危険極まりない場所であった。 東尋坊には、手摺りの類が無い。その気になれば何処からでも身を投げ出す事が出来る。 この状況も、決意した者を後押しする結果になっているのであろう……。 『粗末にするな親からもらったその命』 崖の間近に立てられた柱。また近くには、身を投げた者を供養する碑も在った。 東尋坊の取材で各所を調べ歩いたが、崖の上から下を覗いた時に、”引き込まれそうな”形容しがたい気持ちになった。この地で亡くなった方が仲間を欲しているのだろうか? 供養の碑に黙祷してこの地を去った。願わくば、命を絶つ者が現れぬよう……。 ●雄島
タブーである”逆回り”で敢えて回る事にした。 この身に何が起きようか……? 雄島へ渡る唯一の”朱の橋”。 島の周りは非常に海流が激しかった。冗談でも飛び込もうものなら、シャレにならない事になりそうだ。 島は一面、林に覆われており、とても静かな場所である。 しかし、一端、外周部に出ると、むき出しの岩場が迎えてくれる。岩場を歩くのも、注意が必要であった。 島の中腹には神社が在った。その真正面には鳥居が在り、丁度、東尋坊を臨めるようになっていた。 こうして、島を逆回りして探索を終えた。 何か異変が起きたのなら、また報告したいと思う。 そんな中、こんな事に挑戦する者も……。 大住サイドへ続く 探偵ファイル |
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