●更新日 11/14●

気絶してしまいたいほどの恐怖(百物語)


あれは高一の夏休みでした。
その日両親は家におらず一人で夜をゆっくり過ごしていました。
とくに見たいテレビもなく、いつもより早く12時頃には布団に入りました。
そして夢を見たのです。

夢の中で私は自宅の風呂で湯舟に浸かっていました。すると急に電気が消え、あたりは真っ暗に。私は停電だ!と思い立ち上がろうとしましたが体が動きません。夢の中で金縛りになっていたのです。体に力が入らず、崩れるように湯舟に体がどんどん沈んでいきます。金縛りでしたが声は出ました。母さん!母さん!叫んでも母が来る気配はありません。ああ、そういえば今日は両親いないんだ…と絶望しながら私は湯舟に頭まで沈んでしまいました。
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そこで夢は覚めました。汗だくで起き上がろうとしましたが体は動きません。まだ金縛りは続いていたのです。嫌な予感がしました。私はお腹に重みを感じ目をやると…モヒカンの男が覆いかぶさっていました。滑稽な景色ですがとても笑えません。

男の顔はパーツがぐちゃぐちゃで、まるでマーブル模様のような顔面だったからです。

何故か目がそらせません。気絶してしまいたいほどの恐怖でした。
潰れた目としばらく睨み合っていると急に全身にぶわっと鳥肌が立ち、その瞬間男は煙のごとくふわっと消えました。



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その時金縛りも解け、私はすぐ起き上がりフルテンションで友人に電話で助けを求めたので決して夢ではありません。

当時私はライブハウスに入り浸っていたのでそこで拾ってきてしまったのかも…と思っています。
人が集まる場所には、この世のものではない者達も集まってくるらしいので…



ゆぅこりω姫



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