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高い塀の向こう側〜今日も車を切り刻む〜

10月4日、茨城県古河市の自動車解体ヤードが家宅捜索を受けました。盗品等保管の疑いで逮捕されたのは、パキスタン国籍の男4人。時価600万円の高級車が、そこで静かに「処理」を待っていたのです。

高い塀で外界を遮断し、盗んだ車を瞬時にバラバラにする「不法ヤード」。現在、茨城県内には約400カ所の自動車ヤードが確認されています。特に埼玉や栃木に隣接する県西部は、車泥棒にとって最高の「聖地」なのだそうです。高速道路へのアクセスが良く、夜間に重機を唸らせても誰も文句を言わない広大な農地。周囲を鉄板で囲めば、そこは合法の光が届かない、犯罪者のプライベート空間の出来上がりです。

近鄰の老農家は、諦めたようにこう呟きます。「40年ほど前から地主が土地を業者に貸し始めた。今じゃ誰の土地かも分からん。出入りするのは外国人ばかりだ」

日本の自動車リサイクルを支えるインフラという綺麗なお題目の裏側で、不法ヤードは文字通りのブラックボックスとして増殖を続けています。愛車をある日突然奪われ、数時間後にはただのパーツとして海外へ叩き売られる。こんな理不尽なサプライチェーンを断つために、私たち一般人にできる防衛策はあるのでしょうか。

県警関係者に伺った、彼らの「化けの皮」を剥ぐ3つのチェックポイントです。

① 標識の有無(グレー・ブラックの境界線)
合法的な業者であれば、入り口に業者名や許可番号が書かれた「法定の標識」を掲示する義務があります。これが見当たらない時点で、中身は「お察し」です。

② 異常に高い「目隠し」の塀
条例では、中が全く見えないトタン壁などは不適正とされています。外から作業風景を見せないのは、「見せられない犯罪行為」をしている証拠でしかありません。

③ 深夜の爆音と、ナンバー無しの高級車
草木も眠る丑三つ時に響く不快な金属切断音。ナンバーのないレクサスが吸い込まれていくヤード。100%アウトです。

「多文化共生」や「顔の見える関係」などという優しい綺麗事で、この深い闇は晴れません。もし皆様の家の近くに、上記に当てはまる不気味な要塞があるなら、関わらずにすぐ通報することをお勧めします。明日の朝、ガレージが空っぽになっているのは、他ならぬあなたかもしれないのですから。

 

探偵アネマ
もと新聞記者。多様化社会の事件事故ウォッチャー。

 

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