女子高生を誘拐殺人、冤罪叫んで44年
44年もの間冤罪を叫び続けている男、石川一雄氏68歳。
1963年5月、埼玉県狭山市で当時16歳の女子高生が誘拐・殺害された事件で警察の見込み捜査により逮捕されたのが、被差別部落に住んでいた石川氏(当時24歳)。
何の証拠もないまま別件逮捕された石川氏は、1ヶ月に渡って留置所で取調べを受け、警察に嘘の自白をさせられ犯人にでっちあげられたという。
逮捕当時の石川氏
狭山事件として知られるこの事件は、捜査過程のさまざまな疑問点や部落差別の問題などが関わり、大いに話題になった。
『狭山事件の再審を求める市民集会実行委員会』によると
「被差別部落住民を犯人視する差別意識や、予断と偏見にもとづいた捜査が冤罪を引き起こした」
とのこと。
そもそも、この事件で最大の証拠とされている犯人が残した脅迫状だが、当時石川氏は厳しい部落差別で家が貧しく、小学校もまともに通えなかったようで、字がほとんど書けなかったそう。
そんな石川氏の無実を訴える署名運動と街頭演説が5月22日池袋で行われた。
「主人は無実です」
街頭演説では、石川氏の妻・早智子氏が切々と夫の無実を叫んだ。
その涙ながらの演説に心打たれたのか、池袋駅前の若者達は次々に署名に協力。
翌日には日比谷公園でも市民集会が行われ、現在署名は目標の100万人を超えたようだ。
もし、石川氏が主張する通りこの事件が冤罪だったならば、真犯人は何処にいるのだろうか。
仮に真犯人が別にいたとして、40年以上経ってしまった今、犯人は生きているのだろうか。
執念の男・石川一雄氏は叫び続ける。
「俺は無実だぁー」
果たして無実が証明される日は来るのか!?
現在石川氏は3回目の再審請求の準備をしている。
島 雷鹿
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