めぐみさんは“K”に疑念を持ちはじめた。
それでもついていくつもりだった。
しかし、
「一度疑われたらもうやっていけない」
と、結果一方的に捨てられる。
“K”の為に婚約者も友達も全て捨てたのに…。
めぐみさんはこの一件で精神が崩壊し、自殺を考える所まで落ちてしまった。
そんな彼女は最後の手段に出る。
Kの真実を知りたい――
我々は依頼を受け、そしてついに“K”の家を突き止めた。
調べ上げた結果、住所は元麻布でもそれこそシチリアなんかでもなく、東海地方のとある田舎町だということがわかった。
住所にある場所へ行くと、
確かにその家は存在した。
表札は薄汚れていたが、目を凝らしてみると確かにヤツの名前がある。しかし世帯主は父親名義。
無論、ベッチーノ姓でも坂本姓でもない。
周りの住民に“K”の評判を聞いたところ、
「●●●●(“K”の本名)さん?あの人なんか気持ち悪いわ。一日中家にこもってパソコンいじっているみたい」
「あの家族、この辺の人達は相手にしないようにしてるのよ。わがままで暗くて気持ち悪いから」
周辺住民にかなり評判が悪い。
しかし、娘がいたとは。
“K”の正しい年齢は28歳ではなく1967年生まれの現在38歳。
完全なるオッサンだ。
医者が四六時中家にこもってメッセやメールに明け暮れるわけがない。
もはやパラサイト。
そんな呑気な自信家“K”は
元カノは相沢紗世です
こんな顔して、多数の女性をたぶらかしている。
そう、今でも。
まさか逆整形とでもいうのだろうか。
こんなオッサンが、こんなメールを出していたと思うと、正直おぞましさゆえ背筋に戦慄をおぼえた。
そんなヤツは現在mixiに主戦場を移して大暴れ中。
俺は用意周到、驚くくらい戦略家なので(笑)
思いつきで動くとか、好きだからやるとか
そんな程度のことでうまくいくほど世間は甘くないよ。(めぐみさんとのメールより)
“K”よ、そんなに世間は甘くないよ。
笑わせんな。
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