●更新日 07/19●
隋道のミラーに映る作業服姿の男
先日、久しぶりに三郷市(埼玉県)に帰郷した時のこと。
用事を済ませて越谷(同)の自宅へ帰ろうと、深夜クルマを走らせていたら、
どうも変な胸騒ぎがしてきた。
場所は三郷の隣の吉川市に差し掛かったJR武蔵野線の高富ガード内。
ここは地元民はシンプルに「隋道」と呼び、薄気味の悪さで
ちょっとだけ有名な場所だ。
半地下なため、スロープで登り降りする
出入り口はT字
夜はこんな感じです
歩行者はまず通行しない
周りは田んぼで、昼間から人通りは少なく、深夜になるとときたまクルマが通るだけだ。
私は若干ながら閉所恐怖症気味で、トンネル類は大の苦手である。
それに加えて、あの日は変な胸騒ぎまでしてきて最悪だった。
自分の臆病さを呪いつつ、ガード出口のミラーで左右を素早く確認しようとすると
鏡に作業服の中年男性の姿が!
全身ではなくヘソから上までの上半身のみで、正面を向いている。
それも2個あるミラーの両方に映っていたのだ!!
このミラー両面に…
私は慌てふためき、クルマを止めて
あの中年男性がいないかと探す。
そう、実在したと信じたかったのだ。
だが、いるわけがないのだ。
ミラーは地面から3メートルはあり、そこに上半身が映るはずがない。
やっぱり幽霊なのか!?
怖いので、とにかく家路を急いだ。
それから数日の間、どうしても「あの男」が気になってしょうがない。そこで、地元の友人や知人に聞いてみることにした。
話を総合すると、こうだ。
武蔵野線の開通工事中に亡くなった人が例の中年男性で
なくなった原因にはふたつの説があり、
・工事中の事故
・作業員同士のケンカ
現在の事務所兼飯場風景。当時はこんなにクリーンではなかっただろう
(写真はイメージ)
ただし、この隧道騒動は作業員のイタズラということで一件落着したそうだ。
では、私が見た鏡の中の中年男は?
同じような目撃事例が年に1〜2件あるらしいのだが……
隋道上を今日も武蔵野線は疾走する
デイブ高瀬
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