●更新日 08/15●
魔の交差点
車を運転して、友人らと遊びに行った時の出来事。
去年の夏休み、とても蒸し暑い日で、その日は随分と帰りが遅くなってしまった。
当然、終電の時間は過ぎており、友人らを送るため、新青梅街道を新宿方面へと走る。
くだらない話で盛り上がりながら、ある交差点を渡ろうとすると、
突然、助手席の友人が、
「危ないっ!!」
運転していた僕は、わけがわからないまま反射的に急ブレーキを踏んだ。
「浴衣を着た女の人が・・・」
助手席の友人が一言そう言った。
(もちろん、深夜の為、浴衣の女性どころか、辺りには人影すらない)
慌てて近くに車を止めると、その横には・・・
地蔵の姿に気がついた瞬間、車内の空気は一気に凍りついた。
その交差点は、三ッ木交差点という。
職業柄、普段からカメラを持ち歩いていた僕は、
何かあるかも知れないと思い、辺りの写真を何枚か撮影しておいた。
後日、調べてみると、この場所は、交通事故で亡くなった女性の霊が出ると言われ、
交通事故が多発する交差点であることが解った。
そして、写真を整理している時、その日に撮った写真の中の1枚に、
女性の影のようなものが写り込んでいたことに気付いた。
この写真は、僕が急ブレーキを踏んだ場所を反対側から撮った物である。
交通事故で亡くなったという女性の霊だろうか・・・
写真を見た瞬間寒気がした。
もし、この出来事が交通量の多い時間帯だったら、きっと僕自身が交通事故にあっていただろう・・・。
島 雷鹿
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