●更新日 10/27●
真夜中に見た風景
これは、僕が小学校4年生のときの話です。
その日、学校を下校し家に帰る時間は、友達と少し遊んで帰ったので夕方になっていました。
その日は気のせいか、すこし普段以上に頭が冴えていました。しっかりご飯を食べて、ゆっくり風呂に入り、少しテレビを観てから布団に入りました。
僕は2段ベッドの上の方でいつも寝ていました。
この日も上で寝ていたのですが、頭が冴えているせいでなかなか寝付けませんでした。
しかし突然、目の前が真っ暗になり、意識を失ってしまいました。
数時間経ち、ふっと目覚めました。
ベッドからおりて、トイレに行こうと部屋を出ると家にいる家族は全員、寝てしまっていました。
トイレにいき、事をすませて、ふと時計を見ると、夜中の2時をまわっていました。
「やばい、早く寝ないと朝起きられないよー」
と思い、またベッドに戻りました。
「そういえば、夜中の2時って外はどんな感じなんだろう?」とふと思いました。
窓にはカーテンがかかっており、そしてベッドから窓はすぐ近くだったので、ベッドに入りながらカーテンを開けました。
すると・・
「うあ!!!」
そとは、あたり一面、得体の知れない幽霊で埋め尽くされていました。
その幽霊達は色、形がさまざまで、ピンクの見たことのない気持ちの悪い形や、緑色の丸い形の幽霊など本当にカラフルでしかも一切の隙間もないくらいあたり一面幽霊だらけでした。
そして翌日。さっそく母親に話すと
「何言ってるの。夢に決まってるでしょ!」
と言われました。そうだ。夢に決まっている。
近所の友達と一緒に登校している時、そのうちの一人が急に話を始めました。
「昨日さあ。夜の2時くらいに起きちゃってさー。外見たんだよ。そしたら得体の知れない化け物たちで外一面埋めつくされててさー。色もカラフルで気持ち悪かったよー。あーはっはっは。かあちゃんには夢だよっていわれたけどさ。」
僕はおもわず無言になってしまいました。
選考:百物語制作委員長 渡邉文男 (賞金50万円 詳しい応募方法はコチラ)
|