●更新日 11/07●

親戚の女の子(百物語)


以前、実家に帰省した時の話です。
その日は疲れていたせいか21時くらいに居眠りをしていました、半分寝ているのか起きているかのまどろみ状態。
ふと自分の隣に不思議な気配を感じました、でもそちら側は押し入れがあるので人が入るスペースはありません。
霊感がある僕はすぐにそれが霊だという事に気付きました。気配を探るのに意識を持っていくと、僕の右側、上半身より上に僕に添い寝をしているような気配で、小さい4〜5歳位の女の子でした、聞こえない声が耳元で何か囁いましたが聞き取れませんでした。別に恐怖を感じる事は無く『親戚の女の子をあやしている』様な感覚でした。
その後日、僕より霊感が数段上の友達に相談しました、様子を細かく説明したら、彼女は突然、淡々と語り出しました…

『親戚に5歳位で亡くなった女の子がいるはずだよ、髪型はおかっぱ頭で赤い着物を着ていて…目がクリクリと大きくてカワイイ子だよ、家族に聞いてみな!』

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説明が細かく具体的で正直驚きました、狐につままれた気分で家に帰り家族に言われたままを聞きました、すると祖母が『あ!私のお姉さんだよ』と…
初耳でした。昔の写真を見ると、白黒写真で着物の色までは分からないが確かに4〜5歳,瞳はクリクリ,おかっぱ頭、言われたままの姿の写真でした…

さすがに怖くなり、再び友達に確認したら、お盆で遊びに来たけど僕が存在を知らなかったため気付いて欲しくて出てきた様です。何故そんなに詳細に分かったのか訪ねると
『あの時、隣にちょこんと座ってたんだよ、言えば怖がると思ったから教えなかったけど、悪いものじゃないよ、なついてるんじゃない?』と言われました。
幽霊なのに何故か優しい気持ちになれた不思議な体験でした、なんだか座敷童みたいですね。



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わただい



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