●更新日 12/11●

処刑場跡地物件で・・・


前回お話をして頂いた、大手警備会社Sに勤める関口さん(29歳仮名)から伺った怪奇現象を今回もお届けします。

大手警備会社だと契約している物件も桁違いなわけでして、前回の火葬場のような話が出てきますが、今回はなんと処刑場跡地に建てられた物件の出来事。

まだ契約していて、今でも在る物件ですからどこの地区の何ていう場所かは伏せさせて頂きます。
ただ、そこはある処刑場跡地に建てられた物件であり、怪奇現象が絶えないとのこと。



そこの担当の社員が必ず嫌がるそうですが、仕事である以上行かないわけにはいきません。
ある日、その物件で侵入異常が起きたという連絡が来ました。

担当支社のNさん(30歳)が向かうと、どうも2階にある部屋の窓から信号が出ている。
該当する場所に行くと確かに窓が開いていたので誰かが開けたのか!という疑いも出てきますが、信号が出たのがセットしてから1分後。つまり、最初から窓が開いてる状態で警備をかけたから異常発生だろうという結論に。


そうは言っても、一応一通り見回らないといけないということで通路を歩いていると・・・


ガタン!!


違う場所で音がしたそうです。何で?誰もいないのに!
少し狼狽しながらも警棒を抜いてその場所に行くと、眼前の通路を誰も乗っていない車椅子がスーっと転がって行った




「うあぁぁぁぁ!!」


もう逃げ出したい気持ちで一杯だったそうですが、何かを確認しないといけない。
その車椅子が転がって行った部屋を開けてみると、開けた瞬間

バチン


部屋の電気が一斉に消えたそうです。
恐怖のあまり、Nさんはそこで失神。

その後、いつまで経っても戻ってこないNさんを不審に思った同僚が探しにきて通路で寝転がっているNさんを発見したとのことです。

もちろん、こんな話を同僚にしたからと言って信じてくれるわけはないとNさんは思っていたそうですが、同僚の方は話を聞くと


「わかった。もういいから、早く出よう」


とだけ言って、一緒に出たとか。
Nさんも、何も言わない同僚の態度で、ここの場所での怪異現象は自分だけが体験したわけではない・・・と感じたそうです。



西垣 葵


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