●更新日 01/21●
不老不死の伯爵 サンジェルマンとは
権力者は不老不死を求める。
紀元前221年に初めて中国を統一し、中国史上初めて皇帝と称した始皇帝も不老不死を求め、
その為に秦が滅びるのを早めたと噂されている。
何があろうと人間は生まれ、そして死んでゆく。それが運命(さだめ)である。
しかし、過去においては、自然の摂理を無視し、不老不死を得た人物が存在したと言われている。
不老不死を得た人物の名は、サンジェルマン伯爵。
当時から彼の年齢は300歳、又は2000歳とも4000歳とも言われており、不老不死伝説で有名な怪人であった。
欧州のサロンで名前が知られるようになったが、他にも冒険家であり、作曲家でもあり、また神智学のマスターであった。
一部の研究家によると、秘密結社「イルミナティ」のリーダーであったとか、薔薇十字団やフリーメイソンの会員であったとも推測されている。
彼は非常に博学であり、英語やフランス語を含む約9カ国語を自在に操ったり、音楽や催眠術、
科学、宝石等にも造詣が深かったといわれている。
一説によると、ダイアモンドの傷を直す方法を知っていたため、ルイ15世のダイアモンドの傷を直したと伝えられている。
では、何故にサンジェルマン伯爵に不老不死伝説が流れているのだろうか。
それには諸説あるのだが、その1つに食事が関係しているといわれる。
彼は普通の食事をとらず、丸薬とパンに麦しか口にしなかったというのだ。
他にも様々なエピソードがある。
セルジ伯爵夫人は1710年にサンジェルマン伯爵と会い、それから約40年後に再び再会したのだが、その時、サンジェルマン伯爵は40年前と全く変わらなかったといわれている。
一説ではサンジェルマン伯爵は、1760年に当時の外務大臣であったショワズール一味の姦計によりフランスから追われたといわれる。
そしてイタリア、ロシア、イギリス、オーストリアを放浪した後、1780年にドイツのシュレスヴィッヒにて死去したといわれている。
しかし死後も、幾度となくサンジェルマン伯爵の姿は目撃されている。
例えば第二次世界大戦中、イギリスのチャーチル首相はサンジェルマン伯爵と名乗る人物にアドバイスを受けたといわれている。
さらに1939年にはアメリカ人パイロットが、中世ヨーロッパ人の様な服装をした僧侶に出会ったという。その僧侶はサンジェルマン伯爵であると名乗ったそうだ。
現在でもサンジェルマン伯爵は生存しており、世界の何処かを探検し続けているのかもしれない。
山口敏太郎
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