3年前、奈良市で安倍元首相を手製の銃で殺害した山上徹也被告(45)の裁判員裁判の第8回目が11月18日に奈良地裁で行われ、被告の母親、妹の証人尋問が行われました。

殺害現場となった近鉄 大和西大寺駅北

母親は「献金のために当時の自宅を売却した。子どもたちをほったらかしにしていた。」「私が加害者だと思う。徹也は根は悪い人間ではない。」「私がしっかりしていたらこんな事件は起こらなかった。」と供述しています。
妹は「自分の生い立ちを思い出すと涙が出てきて、つらかった、死にたかったという感情が出てくる。」「長男が母親に暴力をふるおうとしたとき徹也が止めに入った。徹也が母に働きかけて徹也のおかげで私は学校に行けた。」「相談できる場所はどこもなく私達はどうすることも出来なかった。」と供述しています。
裁判傍聴をし、親が宗教信者で同じ苦悩を抱えていた40代女性
「同じような境遇に生まれて、自分の生い立ちと完全に重ねてみてました。最後閉廷で被告が法廷を去る時に『自分の兄妹とやっと会えたのに……もう行ってしまうんだ……。』 そう思うとその場で泣き崩れてしまいそうでした。」
裁判終了後関係車両やタクシーが奈良地裁駐車場から出ていった後、最後に山上被告を乗せた護送車が地裁を出発し、大阪方面へと向かっていきました。

宗教二世や宗教虐待から安倍元総理を狙うのは筋違いじゃないかと感じる部分があると思います。ただ宗教団体が関与した生い立ちが本事件とは関係ないと言えるのでしょうか。事件の背景には宗教二世や宗教虐待など多大な被害が放置されてきた事実があるのではないでしょうか。被害の声をあげたら救いの手がのばされる社会になって欲しいと願うばかりです。

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