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消えた600万バーツ宝くじ事件【タイ現地探偵報告】

2026年6月。
タイ全土が一つの事件に注目している。スコータイ県で発生した600万バーツ(約3,000万円)当選宝くじ消失事件である。


スコータイ中心部の時計台


事件の概要はこうだ。

54歳の女性が宝くじを3枚購入。近所の女性に当選番号の確認を頼んだ。
確認した近所の女性は「1枚(173770番)が1等(賞金は600万バーツ)に当選している」と伝えた後、そのくじを預かった。

ところが翌日、その近所の女性に
「当たっていなかった」
「もう捨てた」と言われる。
女性がゴミ箱を調べると、外れくじ2枚は見つかったが、当たりくじだけが消えていた。

テレビもSNSも、この話題で持ち切りだ。探偵である私は、そのニュースを見てタイ王国スコータイ県へ向かった。事件が発生した現場の空気を、自分の目で確かめたかったからだ。

ちなみに、タイを訪れたことがある人なら一度は見たことがあると思うが、タイの人々にとって宝くじ・ロッタリーというのは毎月1日と16日に発表されるくじ、というだけではなく、街中のいたるところで売り子さんがくじを売り歩き、レストランだろうがカフェだろうが市場だろうがどこにでも入ってきて売るので、全く宝くじを買わない人であっても部屋にこもっているとき以外は一日宝くじを見ないで過ごすのは困難なほど生活に深く関わっている。レストランなどで食事をしていると1回の食事中に10回以上売り子が代わる代わるテーブルにきて声をかけられることもある。

そして滞在中、事態は大きく動く。
容疑者逮捕のニュースが飛び込んできた。警察が捜査した結果、近所の女性の夫が当選くじを盗んだと自白。
「金が欲しかった」
「騒ぎが大きくなったので燃やした」
と供述した。

当選くじはどこへ消えたのか。本当に燃やされたのか。

テレビ報道は過熱しニュースだけでなく討論番組に被害者まで参加して盛り上がっている。ネットやソーシャルも熱くなっているが、ニュースで見るだけでは分からない、現地の人々がどのような表情で報道を見つめ、どのような言葉を交わしているのか。その空気を肌で感じることができた。

今回の事件が起きた町、スコータイといえば世界遺産の古都として知られる。しかし今回の旅で私が見たのは、歴史遺産だけではない。

600万バーツを巡る人間の欲望。
事件を見守る人々。
そして変わらず続く日常。

その全てが同じ町の中に存在していた。

 

ガルエージェンシー東京西部 代表・森 章悟(0120-78-4143)
M大付属中時代はラグビー部に所属。少年自衛官、新宿歌舞伎町の飲食店経営やタイ王国での会社経営等を経て、26歳で探偵に。様々な経験と豊富な世界中のコネクションを生かし、国内はもとより国境を越える依頼も数多くこなす国際派探偵。

 

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