
昭和の時代、「少しくらい飲んでも運転できる」と豪語する輩がいましたが、今はもう令和です。それにもかかわらず、未だに昔の感覚のまま平気でハンドルを握る人が後を絶たないのは、一体どういうわけなのでしょうか。
そもそも飲酒運転は、2002年と2007年の法改正で一気に厳罰化されました。特に2007年の厳罰化の大きな引き金となったのは、他でもない2006年に福岡市の職員が引き起こした海の中道大橋飲酒運転事故です。この悲劇を教訓とし、お膝元の福岡市は飲酒運転に対して超・強硬姿勢をとっています。市の職員が飲酒運転をやらかせば原則として懲戒免職という、極めて厳しいルールを敷いているのです。
ところが、そんな福岡市の元消防局職員が「残り酒での運転で一発クビは重すぎる!」と、処分の取り消しを求めて裁判を起こしたというから驚きです。一審の福岡地裁ではなんと「懲戒免職は重すぎる」と元職員の言い分を認めてしまいましたが、二審の福岡高裁では一転して「処分は妥当」と判断され、見事に逆転敗訴。訴えはあっさりと棄却されました。
重罰化によって飲酒運転自体は昔より大きく減りましたが、悲しいかな、未だにゼロにはなっていません。「一晩寝たから大丈夫だろう」、「少し時間が経ったから抜けたはず」といった甘い認識が、一瞬にして自らの人生を狂わせるのです。
この件について福岡市に「市がこれまで行ってきた飲酒運転撲滅の取り組みには、どれくらい効果があったのか」と問い合わせたところ、「飲酒運転の数自体は年々減っており、ある程度はあるのではないかと思う」とのこと。
厳罰化のきっかけを作った街だからこそ、公務員の皆様にはより一層の自覚を持っていただきたいものですね。

探偵華盛頓
政局・政治・選挙ウォッチャーを10年近く務めています。
