「日本の出生率低下を心配している。日本が消滅しないためにも、子どもを望むなら誰にでも精子を提供する」。かのイーロン・マスクの発言。そのイーロンが、日本人ポップスターとの間に子どもをもうけた可能性があると報道されています。
これは、イーロンとの間に、息子・ロムルスをもうけたとされるアシュリー・セント・クレアの証言です。ここでは触れませんが、その日本人が誰であるかについては様々な憶測がなされています。
私も参加していた不妊症のコミュニティでは、「応募しちゃおうかしら」という意見も噴出し、私は全力で全否定しました。いわく、イーロンの精子が欲しいという日本人女性が結構いるらしく...「ちょっと待って!!」と大声で叫びたい気持ちです。
イーロンの発言は、不妊治療に困難を抱えるカップルや個人には魅力的に映るかもしれません。でも、たとえイーロンが「精子あげるよ」と言ったところで、具体的な流通経路は高額で、それをイーロンが支払ってくれる保証もありませんから金額はかさみますよ。それと、イーロンは世界中に子どもがいるとされるため、将来的に血縁関係を知らずに近親婚が発生する可能性もあります。
何よりも、将来的に子どもが心理的な問題を抱える可能性を軽視すべきではありません。子どもに、父親が誰であるかを明かせないような状況というのは、ママにとっても困難です。もし「あなたの父親はイーロンよ」と明かしたところで、あなた自身がイーロンと会ったことも、愛を育んだ経験もないわけで、子どものアイデンティティ形成にはマイナスでしょう。
私たちが子どもを産み育てたいと望む理由は、愛情を注ぎ、共に人生を歩む存在を育てたいからであって、決してイーロンが唱える「少子化対策」のためではありません。子どもは社会の数字を埋めるための存在ではなく、かけがえのない個人です。その誕生には、深い責任と覚悟が伴います。一時の話題や憧れに流されることなく、子どもの未来と心を第一に考える選択を大切にしてください。くれぐれも!!!
参考URL:https://www.indiatimes.com/trending/did-elon-musk-secretly-father-a-child-with-a-japanese-pop-star-heres-what-report-says-660045.html

女探偵 堺浄(さかい・きよら)
政治家を経て、生成AIやITを駆使し過去の事件を分析する女探偵に。社会科学領域の研究者(慶應義塾大学大学院を経てPh.Dr.)でもある。掘り下げたいテーマは、女性はなぜ政治の世界で「お飾り」になるのか、日本の「タテ社会」と「ムラ社会」は不変なのか、内部告発は組織の不条理に抵抗する最終手段なのか。