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『妻に赤ちゃんを殺させないために』~精神科医ヤブ

妊娠中あるいは出産直後の女性が精神不安定になることは多い。先日、自ら生んだ5人の赤ちゃんの死体を遺棄した女性が逮捕されたが、彼女の犯行もまたそういう精神不安定の産物なのだろうか?

いいや、そうではない。多くの人が同じ予想をするとは思うが、彼女には精神遅滞(知的障害)がある。出産して殺害(?)し、自宅に遺棄して放置し、それなのにまた避妊できずに同じことを繰り返す……。こういう学習能力のなさはI(知能指数)で言えば50前後、もしかしたらもう少し低いかもしれない。また敢えて言えば、顔写真からもある程度は知的障害があることが分かる。

ところで、妊婦が産婦人科医から勧められて精神科を受診することがある。一般の人が思う以上に、妊婦・授乳婦の精神科受診は多い。妊娠中のうつ病とか産後うつとか、そういう病名をつけて治療をする。

これを読んで「うちの妻は精神科にかかる必要はなかったから大丈夫」と思っている男性がいるとしたら、とんでもない勘違いである。実は、ほぼ全ての女性が妊娠・出産にあたって精神的に不安定になる。それを男性であるあなたが気づけるかどうか、本人が産婦人科医に相談できるかどうか、精神科に行く勇気が出るかどうか、そうしたことが壁となって、妊婦が独りで悩んでいるうちに出産日を迎えてしまう……。

そして中には不幸にも自殺をしたり、出産直後の我が子を殺したりするケースがある。
それは特に精神的に弱い女性がそうなるわけではなく、妊娠したすべての女性に起こりうることなのだ。

これでも信じられない男性は、試しに妻に「うちはまったく大丈夫だったよね?」と聞いてみると良い。きっと妻からもの凄く白い目で見られるだろう。
いま流行りのイクメンは、なにも赤ちゃんが生まれてからスタートするものではないのだ。

パートナーを妊娠させた男性は、必ずこのことを意識しておかないといけない。

 

ヤブ

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