マリア観音。江戸時代、キリスト教を封じられた信徒が観音像にマリアを重ねて崇拝した。現代では某宗教が偶像崇拝の対象にしている。私が宗教の話を書くとその宗教団体に睨まれてろくなことが無いので詳細は割愛する。
その事実を美奈さんに伝えると何も知らなかったようでたいそう驚いた。
元々が観音様であるのに異教と合体させられているので存在そのものに不条理が生まれる。プラスとマイナスを無理やり閉じ込めてしまうようなもの。宗教によってはその不条理を上手く利用することもあるのだろうが。
マリア像の首が、ある朝、音を立ててゴロンと転がった。
その前後(正確には2年周期)に3人が頭の事故や病気で亡くなっている。
経年劣化で首が落ちたとは思えない、綺麗な像。
マリア観音の背面を見た時、突然、私の左肩に疼痛が走る。
私は肩を擦りながら封魔を行った。
例えば幾度となく児童虐待の現場に直面して、記事にできないことのほうが多い。それが現実の世界。
この案件も宗教上の理由があり、私がどのように処置したのかは残念ながら書けないことをどうかご理解いただきたい。歯切れが悪いぞと怒られるのは承知の上で。すべては美奈さんのために。
BOZZ