偽名を使って同じグループに復職した堀は、保育園のだらしない経営姿勢を甘く見たのか、またしても今回の事件を引き起こした。
幼児のご両親は他にも被害にあった子がいないかを心配し、園に対して『全保護者への事件の説明』を求めた。園の代表も「自分の責任で説明を行う」と約束していた。しかし、「今は運動会の準備で忙しいからそれが終わるまで待ってくれ」と言いつつ、その後もいろいろな理由をつけ、いつまで経っても『全保護者への説明会』は行われなかった。
ある園の幹部は
そんなもの(説明会)を開く必要はない。
と言い、また、別の幹部は
一人の若者(堀)の人生をお母さん(被害幼児の母親)がメチャクチャにしたんですよ。
などと言い出す始末だった。憤慨したご両親は、10月8日 浦安警察署に被害届を提出した。そして、10月23日に堀は浦安警察に逮捕された。
しかし、証言者は幼い女児のみ。頑なに愛情表現を主張する堀。
11月14日 不起訴処分で釈放される。
みなさんもご存知の通り、このあと、年末にかけて栃木の女児殺人などの大きな事件が相次ぎ、今までは知らん顔だったマスコミも、こぞって幼児に対する猥褻行為に注目するようになった。逮捕が今だったら、堀は間違いなく世間の厳しい追及を受けていただろう。それどころか、不起訴処分にさえならなかった可能性が強い。まして最後まで被害者家族にまともに向き合おうとしなかったこの保育園は、この先も福祉保育に携わっていいものなのだろうか。
我々は被害者に代わって園の公式な見解を求め、取材を申し込んだ。
ピコロ チャイルドケア&アカデミー
特に、10月23日、代表の妻から被害幼児のご両親にかけてきた電話で
保育園の前を通るのは営業妨害です。
と言った件は、どんなことがあっても聞き流すわけにはいかない。
ー 最終回につづく ー
=BOSS 特捜班