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情と死  ~高橋おでんと阿部定


二人とも世に伝えられているのは毒婦や猟奇事件といった類のもの。調べてみると深い情愛の陰に及んだ犯行だということが分かる。



当時は寝込みを襲い人を殺めた強盗として扱われた高橋おでん


高橋おでんは愛したヒモ男を食わせるために売春して金を稼いでいた。現代とは違い売春してもそんなに儲かる時代でもなく、生活は困窮していた。売春客の一人から金をたくさん貸してやるから妾になれと騙され、翌日になって金は貸さないと言われたことに激怒して包丁でその男の喉元を掻き切った。逮捕され斬首される。





おでんはそれ以前もハンセン病にかかった最愛の夫を助けようと当時、高額だった治療費を稼ぐために二人で夜逃げをして借金から逃れ、都会に出て売春をしながら病で動けない夫に尽くした。献身的過ぎるほどの女性だった。


阿部定は男の性器を切り取ったことばかり目立っているが、芸者になり(当時は売春とセット)身請け金を落ちぶれた親に渡すなど愛情深い女性だった。






妻の有る男と駆け落ちし、首を紐で縛って窒息死させ、その後に男の性器を切り取って持ち歩いて逮捕された。供述調書を調べると

「実際私が接した数多の男の中で石田は一番情事が濃厚で上手でした」
「全く私は生まれて初めて女を大切にし喜ばせてくれる男に出会ったと思い、ほれぼれし益々離れられなくなりました」
「結局石田を殺して永遠に自分のものにする外ないと決心したのです」
「私は石田を殺してしまうとすっかり安心して(嫁に男を返さなくてよくなるから)肩の荷が下りたような感じがして気分が朗らかになりました」


どんな事件にも目に見えない真実がある。


BOZZ








 

 

 

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