
◾️歌舞伎町で14歳少女が転落死
13日夜、東京・歌舞伎町の雑居ビルから14歳の少女が転落し、死亡しました。少女は「トー横キッズ」と呼ばれる若者グループの一員とみられ、体内から薬物成分が検出されたことから、オーバードーズ(薬物の過剰摂取)の可能性があるとみられています。
◾️ “飛び降りが多い場所” 放置された安全管理
現場はホストクラブやバーが入る雑居ビルで、以前から“飛び降りが多い場所”として知られていました。屋上の鍵が壊れたまま放置されており、誰でも立ち入れる状態だったということです。テナント関係者は「管理会社に修理を求めても費用を理由に対応してもらえない。危険を訴えても何も変わらない」と話しています。夜の街では、安全対策がいまだに“自己責任”のまま放置されているのが現状です。
◾️「10月は飛び降りが多い月」 街でささやかれる不安
歌舞伎町では「10月は飛び降りが多い月」と言われています。風俗業が閑散期に入り収入が減ることで、精神的に追い詰められる人が増えるためです。過去には、わずか1か月で7人が転落した年もありました。
現場近くで働く女性は「亡くなった子は上京してまだ10日ほどだったそうです。歌舞伎町の“怨念”に飲まれてしまったのかもしれません」と語りました。ホスト関係者の男性も「10月は本当に多い。道を歩くときは“上も見ろ”と注意されます」と話しています。飛び降りはもはや“異常事態”ではなく、街の日常になりつつあります。
◾️居場所を失った子どもたち
亡くなった少女は、まだ14歳でした。家庭や学校に居場所を見つけられず、夜の繁華街に流れ着いたとみられます。トー横と呼ばれる一帯には、同じような境遇の若者たちが集まり、大人の目が届かないまま孤立しています。
◾️ネオンの影に沈む現実
再び命が失われた今回の事件は、社会の支援の網からこぼれ落ちる子どもたちの現実を浮き彫りにしています。ネオンが輝くほど、その影は濃くなっていきます。「また10月が来た」──その言葉が、歌舞伎町の路地に重く響いています。

櫻麗
猫と紅茶があればご機嫌です
