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ティラミスヒーロー騒動、現地取材で意外な実態が!そして「本家」の動向は

このたび表参道(東京都渋谷区)にオープンした「HERO’s」というティラミスの店をめぐって、大変な騒動が発生している。シンガポールを本拠地として日本でもティラミスを販売している「The Tiramisu Hero」が、それまで使用してきたブランドロゴを日本では使えなくなったと告知したことが、発端となった。

どちらも瓶に入った各種のティラミスを販売し、猫のイラストが容器に描かれているなど、瓜二つだ。さらに、ブランドロゴは見分けがつきがたいほどに酷似している。HERO’sは2017年から2018年にかけて、「ティラミスヒーロー」、「THE TIRAMISU HERO」といった登録商標を出願していたため、今回の結果となった。

こうして、2013年から日本で商品を販売してきたにもかかわらず、The Tiramisu Hero(株式会社ティラミスヒーロー)は従来通りの営業を断念することを余儀なくされ、サイトもリニューアルした。一方、株式会社HERO’sは2019年1月21日に自社サイトで本件に言及し、その正当性を主張した。

 

 

「他社のティラミスに関する商品とは関係ありませんので、他社の商品と混同されませんようお気をつけ下さい」と書いている。一方、株式会社HERO’sはフランチャイズを募集するに当たって、「デザインが全て新しく生まれ変わりました!」と書いていた。第1号店が開店したばかりであるにもかかわらず、これは誤解を招く表現ではないかとの指摘もある。

 

 

当サイトでは、HERO’s表参道店の現状を確認するべく、現地へ向かった。開店間もない時期ゆえに、さぞかし大混雑しているのではないかと思いきや、店内に客は僅か2人。接客している店員も1人だけだった。有名人を起用してメディアで大々的に宣伝していた割に、閑散としていたとの印象は否めない。

 

 

 

 

店で買い物をして出てきた客に話を聞くと、このたびの騒動については知っていた。「発売したばかりで、味が気になったので」という。もう1人の客は、騒動をネットで見て「一度は食べてみたい」と思い、買いに来たとのこと。騒動の感想を尋ねると、「やっぱり、やり方として、ちょっとどうかなと・・・」という答えが返ってきた。

その後、別の客が店に入ったが、何も買わずに出てきた。この人物は、騒動に関しては全く知らなかったという。偶然に近くを通りかかって、新しい店があったので入ってみたそうだ。だが、4個か8個入りのセットでなければティラミスを買えないことが分かったため、そんなに買っても食べきれないと思い、購入を見合わせたという。

続いて、先述した「デザインが全て新しく生まれ変わりました!」というHERO’sのフランチャイズ募集広告について、株式会社ティラミスヒーローに確認した。当該の広告は、同社でも把握しているという。同社と株式会社HERO’sとは全く関係がなく、製品開発や各種の業務等も含めて、過去に提携は一切行っていないという。

同社には、本件に関して各方面から問い合わせが相次いでいるそうだ。今後の対応等については、シンガポールの本社の判断に従うことになると、担当者は述べた。先に登録商標を出願していたとはいえ、HERO’sに対しては批判的な声も多く、新たに誕生した「ヒーロー」は一瞬にして「ヒール」扱いになってしまったようだ。

 

高橋 

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