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事故は、ある日突然に 6

Nさんが、Kさん所有の車に衝突したことから始まった、今回の一件。
前回にて、だいたいの結論は固まったのかなと思いますが、これは数多くある事故対応が、一つメドが立ったなくらいのものでしょう。

交通事故を起こした際に保険会社と揉める件は多いのだということが、この一件をお伝えするようになってからお解かりになられた方も多いかと思います。
事実、“保険会社と揉めている・揉めました”と探偵ファイルに寄せられた情報は、現在で300件を超えています。

そこで、事故の被害者になったらどう対応するべきなのか。被害者になっても困らないようにするには、どんな用意をするべきだったのかについて、多くの読者様から集まった情報をまとめて公開致します。
結局今回の事故で、Kさんは十分な補償を得られないのかもしれませんが、交通事故に限らず、被害者となった場合、往々にして有り得ることだと思いますしね。


絶対にやっておいて然るべきこと

不幸にも事故に遭遇し、被害者になってしまった場合は、加害者の方・保険会社の方と話される時は必ず証拠に残すこと・・・これに尽きます。
ビデオに撮る、録音する、それが無理なら保険会社の方が言ったこと(今回のように代車代を全部出します等)を紙に書き、相手の方のサインを貰うなどです。

事故当時は、そこまで頭が冷静に働かないかもしれませんが、『記録に残す』というのが、多くの読者様から寄せられた自己防衛の基本でした。

今回のKさんのように、「相手側が言った、言ってない」と揉めるケースは非常に多く、1度言ったことに関しても「○○については確実な返答はしておりません」など、シラを切られたという読者の方は多かったです。
それを防ぐ為には、やはり録音などの証拠を残すことなのでしょう。

ちなみに、「代車云々に関してはどうなのよ?」「法律で認められていないのに、代車代を払う必要ってあるの?」というご質問も多いので、それについても言及します。

通常の保険には代車代までを含んでいないことの方が多く、「払う義務はない」と言われれば確かにそれまで。それが、今回のように大きく揉めてしまったのは、Nさんの「全保障をします」という念書と、「払いますよ」と受け答えしてしまった宮崎氏の一言でした。

保険会社に勤務している方から何通かご意見を頂きましたが、「最初に安易に認めてしまった宮崎氏が、ただ無能なだけ」という見解が共通しております。

しかし、保険業界内の暗黙の了解(暗黙じゃないと独禁法に引っ掛かります)として、「自分の契約者の全面的な過失の事故または相手が業務使用の車の場合にのみ、対物賠償の一環として代車の費用を払う」というのがあるようです。今回のようなケースでも、代車代を出すことは出来ることになりますので、もし事故の被害者になってしまった場合は、ちゃんと主張した方が良いでしょう。


被害者になっても困らないようにはどうすれば良いのかというと、以前に記述したことと重複しますが、「全て記録に残すこと」「相手に言い訳させる隙を与えないくらいに理路整然とすること」が、ベターな行動のようです。
今回のKさんのように、キチンと相手に「それはおかしいんじゃないの?」と伝えることが出来る人ならば良いですが、そうでない人は杜撰な対応をされた時に泣き寝入りしかねません。
それを防ぐ為に、相手側が言ったことは全て記録に残すといった手段が最も有効・・・これは、我々の元に寄せられた300通余の情報の中から導き出された結論でもあります。
また、今回のように初期の段階で「念書」を書いて貰うというのも有効な手段であるようです。
(保険会社からすると、この念書はもっとも書いて欲しくない文書であるそうですけども。)


それでも揉めるといったケースは多く、半年以上も放置となったケースもあるので一概には言えませんが。
最後に、『こういった手段もある』という、読者さんの実体験をお伝え致します。

 

「事故はある日突然に」を興味深く拝見させていただきました。私も、三井住友海上保険にかなり不愉快な思いをさせられたことを思い出しました。会社の傷害保険が三井住友海上で、あるとき、家族が交通事故で怪我をし、治療期間分の保険金請求をしたら、「治療期間が長すぎるので全期間は払えない」との回答。治療期間といっても、せいぜい数ヶ月なので、腑に落ちなかったため、何度か担当者と話をしましたが、医学的な根拠ある説明はまったくなされず、「会社の規定だから」の繰り返しでした。上司を出しても状況はまったく変わらず・・。しかも医学的な調査をすると言いつつ、まったく手続きが進まない状況。当方は、保険金額の多寡というより、「会社の規定」なる根拠を知りたかったのですが、まったくそれらは示されることがありませんでした。で、三井住友本社のお客様相談室に電話をしたら、「そういうことは支店が決めてるから何ともいえませんねえ」というふざけた回答。時間ばかりかかってラチが開かないので、思い切って、三井住友の社長、損害保険協会、金融監督庁にコトの経緯を記載し、文書で苦情を提出しました。結果、数ヶ月かかってもラチが開かなかったものが、即、解決しました。解決とは、三井住友側管理職による手続き及び説明義務に関する謝罪文書の提出及び全治療期間の保険金支払いです。はっきり言って、この会社、いい加減な社員も少なからず存在するような気がします。いい加減な対応に関する証拠をきっちり押さえた上で、監督官庁に苦情を申し出ることも必要かとも思います。


きちんと文書にて、金融監督庁への苦情提出


こうした手段も有るには有りますので、皆様も知識として留めておくと良いかもしれません。

 

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