「大阪・関西万博」まで約2年を切った。私も非常に楽しみにしているが万博やオリンピック、いわゆる国際イベントが行われる前には必ずと言っていいほど警察や行政の浄化作戦が行われる。1970年の「大阪万博」や1990年の大阪市鶴見区で行われた「国際花と緑の博覧会」の際にはソープランドが摘発され、それ以降現在も風俗の王様と呼ばれるソープランドは大阪には存在していない。
私が現在把握している浄化作戦では大麻や覚醒剤の取り締まりが増えたということばかりだが、2021年11月に兵庫県尼崎市の風俗街「かんなみ新地」の全店舗が一斉廃業したことが大阪にも影響してくるのではないかと思う。
(現在のかんなみ新地。普通の飲食店として営業している店舗も数店確認できる)
馴染みのない人には「かんなみ新地」というものがなんなのかわからないだろうが、わかりやすく言うと風俗店が立ち並ぶ風俗街でありその光景は「遊郭」そのものであった。この令和時代にそんなものが本当に存在するのか?と、思う人もいるだろうが、大阪に約40年住んでいる私には「飛田新地」(大阪市西成区)や「松島新地」(大阪市西区)という「現代の遊郭」が身近にあり、私の友人には小学校の通学路で毎日遊郭を通って小学校に行っていたという強者もいる。そんな私にとってこの「かんなみ新地」の一斉廃業のニュースは衝撃だった。
私は「かんなみ新地」には数回しか行ったことがないが、「飛田新地」には何度も行ったことがある。行ったことのある人にはわかると思うが本当にここは日本なのか?と思うことだろう。大阪の人間だけではなく、他府県ナンバーの車や観光客も多く、大阪に旅行に来たのなら1度は行ってみたほうがいいくらい別世界の空間だ。
さて、そんな現代の遊郭「かんなみ新地」の一斉廃業。警察は「違法風俗営業」を理由に店を閉めるように警告したのだが、大阪の「飛田新地」「松島新地」もシステムは「かんなみ新地」と同じなのである。つまり「飛田新地」「松島新地」も警察が動けば取り締まることができるのだ。国や警察、自治体はもう何十年もこの「現代の遊郭」を黙認してきたのだが、兵庫県警と尼崎市はとうとう「黙認しない」という立場をとったのだ。ということは大阪も大阪府警や大阪市が動けば「飛田新地」「松島新地」も一斉廃業になる可能性は高いだろう。
「現代の遊郭」が時代にそぐわないという意見はわかる。風俗街付近の治安が悪いのもわかる。近隣住民からの苦情も多いことだろう。2年後に「大阪・関西万博」を控えている大阪は「現代の遊郭」への浄化作戦を遂行するのだろうか。
(画像は飛田新地)
一斉廃業の前に1度は訪れてみてはいかがだろう。
探偵山内
ガルエージェンシー大阪本部
探偵歴10年の現役調査員。プライベートでは3児の父。学生時代レスリングで培った忍耐力であらゆる調査をこなす。
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