菊川怜さんの離婚報道が世間を賑わせています。以前から、才色兼備で周囲に親しまれる菊川さんのキャラクターはテレビでもお馴染みですが、離婚を経験し、シングルマザーとして生きていくことを決めたからには、今後の進路に注目が集まることでしょう。
菊川怜 公式インスタグラムより
私は、離婚を契機に社会的影響力を増した彼女が必ずや近い将来、政界に打って出るのではないかと思っています。東大卒という学歴やキャスターとしての知名度を考えると、すでに自民党あたりは丁重な「お誘い」、もしくは何らかのサインを送っているのではないでしょうか。出馬するとしたら2025年の参院選が有力ではないでしょうか。もちろん選挙区は東京都からということになるでしょう。
もしそういう流れになった場合、菊川さんならば当選はほぼ確実でしょう。日本では全体的に女性の国会議員割合が低いということが深刻な問題になっていますから、菊川さんの存在は離別や死別を経た女性たちにとっても、シングルマザーとして子育てをしている女性にとっても心強いリーダーになることでしょう。
ただ、芸能人やアナウンサーといった経歴を持つ女性ばかりが国会議員になっているという批判も免れないと思います。とりわけ政治家として政策論や国家観を語ることよりも、メディアでの露出によって高められた知名度や話題性によって国会議員が選ばれることは大問題です。芸能人やアナウンサー出身の女性政治家といえば、自民党に在籍していた人だけに限っても、山東あきこ、小池百合子、丸川珠代、今井恵理子、三原じゅん子、生稲晃子などなど、多すぎる印象です。こうした傾向を有権者は望んでいるのでしょうか。
私は望みません。政治家である限りは、国家観や政策論に精通し、周囲に説得的にビジョンを示せることが重要だと思っています。菊川さんの知識やスキルは、政治家としての資質を発揮するための武器になるかも知れませんが、芸能人としてのキャリアだけで選挙を戦うことは、根本的な問題に対する実行力や専門性を欠くことになります。選挙で過度に「パフォーマンス」を重視する姿勢は政治への信頼低下を招くと思います。
でももし万が一、菊川さんが政治家として転身する際には、昔からのファンとしては心から応援!!!これまで芸能人やアナウンサーから女性政治家に転身した面々とは一味違う、実力派の国会議員になってほしいと願っております。
女探偵 堺浄(さかい・きよら)
政治家を経て、生成AIやITを駆使し過去の事件を分析する女探偵に。社会科学領域の研究者(慶應義塾大学大学院を経てPh.Dr.)でもある。掘り下げたいテーマは、女性はなぜ政治の世界で「お飾り」になるのか、日本の「タテ社会」と「ムラ社会」は不変なのか、内部告発は組織の不条理に抵抗する最終手段なのか。