お笑い芸人にはお約束のリアクションがあります。
出川哲郎が無茶をヤラされて「ここのスタッフ頭オカシイだろ！」芸や、ダチョウ倶楽部がアツアツのおでんを食べさせられてその後どういうリアクションをするかのおでん芸なんかは見た事ある読者はだいたいわかると思います。
話しは少し反れますが私が高校生の頃に近所で自死がありました。
近所に住む同級生の父親でした。すぐさま警察の覆面パトカーが家の前に止まってました。事情聴取です。
（注：自死遺族は警察に必ず事情を聞かれます）
色んな事を聞かれますが当時の警察は自死遺族に必ず聞く質問があったんです。それは生命保険の有無。
「ご主人は生命保険入ってましたか？」
一家の大黒柱を亡くした事によるこれからの生活への不安。
尚且つ悲しみに暮れている時の少し失礼な質問に聞かれた遺族は大概怒ります。「何でそんな事を聞くんですか！」「調べたらすぐわかるだろ！」など。
コレが自死遺族の「リアクション」なんです。実はコレ警察は遺族がどういうリアクションするか試してたんですね。怒り出したら普通のリアクション。聞かれても何の反応もなかったり淡々と答えると家族関係が希薄で「保険金目当てで自殺を強要したんじゃないか？」と勘ぐったそうです。
今はコンプラが厳しくなってうるさい時代ですので今はこういう質問はNGかも知れないですが一昔前の警察は必ず聞いてたんです。
ウチの母がその亡くなった旦那さんの奧さんと仲が良かったので落ち着いた頃に家に呼んでお茶しながら「ほんまに警察腹立つわ！」とかぶちまけてました。
で！この「生命保険入ってましたか？」の質問に何の怒りのリアクションも見せずに淡々と答えた男がいたそうなんです。
読者なら知っているかの有名なトリカブト事件の・・
この男でした。トリカブト事件は推理小説にある倒叙ミステリーみたいなもんでしたね。犯人がわかっている状態で、どのように証拠を集めていくかどのようにアリバイを崩していくかで犯人を追い詰めて行く物語です。紀州のドンファン事件も証拠の攻防戦が繰り広げられ今のところ被告人に軍配が上がっているようですが、この先どうなるのか令和のミステリーですね。
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