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古賀会見の発言のウラには古館裏切りへの怒りあり

コメンテーター降板日の「報道ステーション」にて古舘伊知郎キャスターと激しくやり合い、注目を集めた元経産省の役人で評論家の古賀茂明氏が16日、日本外国特派員協会にて会見を行った。

古賀氏は大手メディアを堕落させているのは、「政府からの圧力と懐柔」とそれに対するメディアの「自粛」であることを強調した。メディアトップが安倍首相とゴルフをしたり会食したりすることで、現場が自分たちは護られるのか……疑心暗鬼になっている事実も明かした。
古舘伊知郎キャスターが古賀氏を信頼し、「教師役」として教えを頻繁に仰ぎ、週末に二人で飲みに行く仲であったことは番組スタッフの間では周知の事実だった。二人の関係が微妙になったのは2014年9月10日の放送。川内原発の新規性基準適合に関するニュースを報ステは報じたのだが、原子力規制委員長の田中俊一との質疑応答を事実と異なる形で編集してしまったのだ。古館にとってショックだったのは、BPO(放送倫理・番組向上機構)にテレ朝みずからがトップの意向で自己申告したのだ。古賀氏が会見で指摘した「上層部が現場を護らない」構図がここにある。それ以来、古館は報ステが政府批判に偏っていると見えないように不慮することになり、古賀氏とは楽屋で一言挨拶するぐらいの関係になる。古賀氏は会見で語気を強め、「(いまのメディアは)自粛によって政権からの圧力を回避しているのが現状だ」と痛烈に非難した。これは、固有名詞をあげなかったものの、自分を裏切り捨てた古館と報ステへの怒りの吐露であろう。

会見に出た記者の一人は筆者の取材に
「古賀さんは、報道ステーションに如何にして自民党・官邸から圧力がかかり、如何にして古舘キャスターはじめ、局が自粛していったのかを目の当たりにしてきたんだよ。彼のメディア批判は報ステに対するものだ」と古賀氏の思いを忖度し、語った。

報ステの裏の裏まで見てきただけに、古賀氏の告発の意味は重い。古賀氏が憂慮したように、報ステのみならず、大手メディアのいたるところで、自粛・自縮が行われているのだろう。

 

アンリ

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