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『戦争反対を叫ぶよりも、あの生物を絶滅せよ!』岡田斗司夫

13位:サメ(10)
13位オオカミ(10)
12位:ライオン(100)
12位:象(100)
11位:かば(500)
10位:ワニ(1000)
9位:サナダムシ(2000)
8位:回虫(2500)

何のランキングかわかるかな?
答えは『殺人生物ランキング』
数字は、その生物が1年間に人間を殺した数を表している。
5位以上は、こうなっている。

5位:カタツムリ(10000)
5位:サシガメ(10000)
5位:はえ(10000)
4位:犬(25000)
3位:へび(50000)
2位:人間(47万5000)
1位:蚊(72万5000)


野犬や狂犬病で2万5千人、毒ヘビでも3万人。
それに比べ、10倍以上の被害数なのが人間。戦争やテロで47万人はスゴイ。
やはり人間はサメやライオンよりも危険な生物なのだ。

と、こんなオチで「人間」が一位だと、話もわかりやすい。
しかし実際の一位は「蚊」なんだよね。
それほどマラリアやデング熱など、蚊が運ぶ病原菌による被害は深刻だ。

そんな人類の敵に、強烈な一撃となる装置が開発された。
Intellectual Ventures Laboratoryが開発した「Photonic Fence」は、なんとレーザーで蚊よけのフェンスを作り出し、そこに飛んでくる蚊を撃ち落とす装置だ。

「標的用」と「狙撃用」の2種類のレーザーを使い分けるこの装置、撃ち落とすのはメスの蚊だけ。
他の虫はもちろん、人を刺さないオスの蚊は撃たない。
実に、「自然に優しい」装置なのだ。

現在、家庭用の商品化に向けて、コストダウンに取り組んでいるとのこと。
ビル・ゲイツも「世界一凶暴な生物」と名指しして、蚊の撲滅を啓蒙活動している。

考えてみれば、戦争反対を叫ぶ人はいくらでもいる。
ヘタしたら、戦争被害者の47万人よりも多いかもだ。
それでも、世界から戦争やテロを完全になくすことは不可能な気がする。

それよりは、蚊の撲滅の方がはるかに実現可能性は高い。

なにより効果も大だ。
真実はしばしば、耳に痛く口に苦い。

 

岡田斗司夫

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