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ムツゴロウ大麻栽培の話を、専門家に聞いてみた

先日のスパイ日記で触れた、ムツゴロウこと畑正憲氏の都市伝説。畑氏が運営する動物王国で大麻を栽培しているのではないか、という話です。この件について掘り下げてみようと、実際に大麻の栽培許可を持っている人物に話を聞きました。専門家の目には、この都市伝説はどのように映るのでしょうか。前回出た論点に個別に回答してもらいました。


Q、ムツゴロウは北海道で大麻を栽培している。

→わざわざ栽培しなくても、北海道では大麻が自生しています。だから、栽培する必要なんかなく、それなりに知識や情報があるなら自生地を探しに行った方が早い。大麻取締法の問題もあって、生えてくると定期的に焼却処分されています。


Q.栽培出来る理由は、彼が農学博士などの栽培出来る免許を持っているから。


→農学博士なら栽培していいなんていうことはありません。逆に言うと、それなりの手続きを経れば、農学博士なんかでなくても栽培免許を取得できます。


Q,オランダで行なわれる麻薬の大会で優勝(準優勝?)した実績を持つ。

→北海道に自生する日本の大麻は、その成分から見ても、オランダなどの海外の大麻と比べて効果が非常に弱い。だから、自生するものを探しに行っても無駄です。自分で海外の品種を取り寄せて栽培でもしない限り、大会で優勝などできません。


質問への回答に続いて、「大麻を非合法なドラッグと単純に同列視する世の中の風潮は再考してほしい」と、真面目な話になりました。

そういえば、日本の法律でも大麻取締法と麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締り法に改正)は違いますね。


歴史的に見ても、日本でもかつては医薬をはじめ、日常で大麻が積極的に利用されていたようです。また、古来、日本では麻は魔除けの神聖なものとされていたとのこと。今も神社の注連縄には麻が使われていますね。「多摩」という地名も、元々は一帯に麻が多かったことに由来するという説もあるそうで、かつては日本各地で麻産業が盛んでした。

戦後になって世の中が変わるにつれて、麻産業は衰退。ところが近年、麻は刈り取ってもすぐに生えてくるという性質を利用して、環境負荷の少ない資源やエネルギーとして活用できるのではないかという研究も進んでいるようです。麻産業による地域おこしの試みも、既に始まっているとのこと。

だからといって、簡単に大麻の解禁という話にはならないと思いますが、何事も正しい知識を身につけることは大切です。ムツゴロウの都市伝説も、大麻に対する世間に浸透した一般的なイメージがあるからこそ生まれた・・・とは、一概に言えるものではありませんけどね。


※ムツゴロウが犬の小便直飲みというのも、都市伝説のようです。ヤギの乳を直飲みしたことはあるそうですが。

 

山木

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