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校長が「国葬に反対」、生徒たちから「思想の強制」と反発相次ぐ

安倍晋三元首相の国葬への賛否が飛び交っている。反対派が掲げる理由の一つに「服喪を強制するな」という主張があり、この主張自体をめぐる論争も盛んだ。だが、これらの議論で見落とされている論点があるのではないかという指摘が、読者から寄せられた。

 

 

情報提供者が今回の件で思い出したのは、昭和天皇の「大喪の礼」(1989年2月24日)。当時、中学校2年生だった。通学先では、校長が日頃から天皇制に反対の意思を表明していた。大喪の礼が執り行われることが決まると、学校は国葬への抗議の意味で「当日は平常通り授業を行う」と宣言した。

「当時は思想的なことはよく分からなかったですけど、校長が天皇制を批判していることは有名だったので、大喪の礼の日は平常授業と聞いた時は『やっぱりそうなったか』と」。生徒たちからは「校長の考えを私たちに押し付けないで」という批判が相次いだ。だが、校長や教職員に面と向かって抗議する生徒はいなかった模様だ。

「実際は、思想的な理由で批判していたというよりは、『皆が休みなのに、私たちだけ休めないなんて』という、ある意味、幼稚な感情だったんでしょう」。当日は、冷たいみぞれ混じりの雨が降る中、登校したことを覚えているという。

 

 

その後、校長はさらに出世。学校法人の重役を務めた後、退職した。ちなみに、この学校の校風は現在も変わらないようだ。「建国記念の日」は祝日だが、これに抗議の意思を示す学校行事が行われている。

 

 

安倍元首相の国葬は無宗教形式で実施し、休日にしないと政府は発表した。しかし、「もし国葬当日を休みにしたり、何らかの宗教的行事を行ったりする学校が出てきたら、どうなるでしょうか」と情報提供者は指摘する。

 

 

国ではなく、学校やその責任者の意思で決めたとなると、世間の注目を集めることは必至だろう。ネットが普及した現代では、そうした事態は想像に難くない。

 

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