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近畿大学「美女・美男図鑑」企画、「ルッキズム」と批判続出で炎上

近畿大学は、独特の広報戦略や企画が定期的に注目を集めている。先日、同大の教職員組合がTwitterにて大学の方針を批判し、反響を呼んだ。その背景を調べてほしいという依頼が、このたび当サイトに寄せられた。

 

 

近畿大では、雑誌『東京グラフィティ』とのコラボにより、大学案内『近大グラフィティ』を刊行している。その中に、同大に通う学生の中から優れた容姿であるとされる人物たちを取り上げた「美女図鑑」、「美男図鑑」という企画がある。この企画はルッキズムではないかと問題視され、炎上した。

 

 

大学が自らルッキズムに加担するのはいかがなものかという声が、ネット上に続出。だが、組合による問題提起はルッキズム批判という観点のみに基づくのではない。「教員は広報のプロではない」という広報部長(当時)の判断で、教授会での審議等も経ずに、いつのまにか企画が実行されてきたというのだ。

上記の企画に際しては、「ビジュアルのよい学生を推薦してください」と、広報室からの依頼が教員になされるとのこと。また、卒業式のゲストスピーカーとして安倍晋三氏が登場したことに対して、「『権力に媚びへつらう大学』という、取り返しのつかないイメージを世間に発信してしまった」と組合は批判した。

 

 

当サイトでは、本件を近畿大の広報室に尋ねた。組合によるツイート内容は把握しているという。組合が指摘する各種の企画の決め方や実行に至る過程について、同大としては問題ないという認識なのか。当サイトからの質問にはメールにて答えるとのことだったが、指定した期日までに回答は届かなかった。

組合による一連の批判の背景にあるのは、教職員の自治や大学の管理・運営体制といった論点にほかならない。少子化が進む中で、大学が「生き残り」のためにどのような戦略を採用するかということは、その決め方も含めて、今後一層重要な課題になりそうだ。

 

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