「トランプに逆らったらダメ」という趣旨の記事を書いて、BOZZにも賛成いただいてホッとしてます(笑)。BOZZの慧眼は怖いですから。。。
その中で、BOZZが「スペインのようにバカでいいか」と大事な問題提起をしてくれたので、ちょっと補足します。
スペインの首相は米国のイラン攻撃に反対し、イランでの軍事行動のためにスペイン国内の米軍基地を使うのを認めないと明言しました。当然トランプは激怒し、スペインとの貿易を全面的に断つとまで発言しています。
このスペイン首相の言動は賢いとは言えません。戦争反対という理想論を主張したい気持ちは分かりますが、ここまで強硬にやるとトランプの逆鱗に触れるのは火を見るより明らかだからです。
それでもスペイン首相がここまで強気に出るのは何故でしょう。国内要因もあると思いますが、EU内にたくさんの仲間の国がいるので、米国と揉めても安全保障と経済の両面でEUの仲間が守ってくれるという安心感もあると思います。
それと比べて日本はどうでしょうか。APECやTPPなど様々な国際協定に参加していますが、所詮は経済面の緩いつながりだけで、EUの緊密なつながりとは比べ物になりません。日本にとって、何かあった時に守ってくれる国は日米同盟の米国だけなのです。
かつ、日本は地理的に中国・北朝鮮・ロシアという核兵器を持つ凶暴な独裁国に近接し、常に脅威に晒されているという、非常に不利な環境にあります。
そうした外交と地政学のリアリティを踏まえると、どんなに弱腰外交、米国追従と批判されても、少なくとも外交については米国との協調路線が最優先になるのではないでしょうか。

岸 博幸(きし ひろゆき)
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授、RIZIN(格闘技団体)アドバイザー。専門分野は経営戦略、メディア/コンテンツ・ビジネス論、経済政策。元経産官僚、元総務大臣秘書官。元内閣官房参与。趣味はMMA、DT、VOLBEAT、NYK。
