
皆さん、親の介護について真剣に考えたことはありますか?
先日、埼玉県川口市で「明日は我が身」と思わされるニュースがありました。福祉部介護保険課の40代女性主査が、規定の介護休暇を6カ月間取得したものの、期間をオーバーして欠勤扱いとなり、停職1カ月の懲戒処分を受けたのです。
理由は「在宅介護や施設入所を検討したが、説得や手続きが予想外にうまくいかなかった」から。
これを聞いて「えっ、介護保険課の職員なら制度のプロでしょ?うまくやれるのでは?」と思った方も多いでしょう。しかし、市役所は数年おきに部署が変わるローテーション制です。今の部署にいるからといって、必ずしもスペシャリストというわけではありません。もちろん、彼女も必死に制度について勉強はしていたはずです。
しかし、ここに最大の落とし穴があります。いくら制度やサービスに精通していても、親の説得という壁は想像以上に高く、分厚いのです。親に認知症が入っているケースも多く、理屈が通じず説得に苦戦するのはしばしば。身内の介護となると、知識があっても意外と難関なのです。
この件について川口市に「介護保険を推進する立場の職員すら自らの介護に苦労している現状について、市として現在の介護制度自体に限界があるとは感じないか?」と問い合わせたところ、「市としては介護休暇以外にも、介護と両立するための時短勤務などの制度の整備をしていた。それでも半年での復帰が難しかった。」とのこと。
正直、このような話を聞くと家族が介護を担うことの限界を強く感じます。もう、介護の質はかなり落としたとしても、思い切ってパブリックセクターに丸投げできるようにした方がいいのではないでしょうか。そうしなければ、今回のように真面目に働く現役世代がどんどん潰れていってしまいます。皆さんはどう思いますか?

探偵華盛頓
政局・政治・選挙ウォッチャーを10年近く務めています。
