今、ヤクザのシノギで一番おいしいのはインターネットを利用した商売。それを邪魔する私はひょっとしたら両膝を拳銃で撃ち抜かれるかも知れない。
警察がネットを本腰入れてマークしていないせいもある。ごく一部のサイバーポリスを除き、ほぼ無関心に近い。
決して警察批判ではない。ヤクザのほうが一歩先んじているだけだ。
今度の犯人も宅割りして10日間ずっと張り込んだが、夜中、パソコン画面のあかりだけが不気味に光っていた。2本の回線を駆使して、せっせとハメ撮り動画を編集・送信しているからだ。
犯人宅にて被害女性と私
こんなハメ撮り男を何人も抱えたサイトは年に30億円を稼ぐところもある。海外にサーバーを置き、法から逃れる。今の主流はボカシなしのモロ動画の配信だ。ボカシがある日本のサイトはほとんど淘汰された。3000円でボカシなしの動画が月に何十本も見放題なのだ。あまりのブームに写真週刊誌がご丁寧にURLの紹介付で特集を組むほどである。
犯行現場での検証。犯人は嫌がるE子さんの下着を剥ぎ取った。
金、金。すべては金のせいだ。援交もそうだが、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の原理だ。今は売る側の女性が過剰気味で、ハメ撮りの相場はたった5、6万円だ。私がやっている苦労はこんな世に対する儚い抵抗と言うべきか。
さっそく昨日の記事で怪メールが数通来た。この事件と関わりがあるのかどうか知る由もないが「画像を出したら殺すぞ。」「警察が黙っているんだから、おまえも黙っていろ。」
さて、若干の恐怖を肌で感じてはいるが、昨日の記事の続きを報告しよう。
相談を受けてから数日で男のメールアドレスから住所を割り出し、人定を終えた。
下が、本事件の犯人である。
氏名 金子 ● 27才 昭和53年8月2日生まれ。
住所 東村山市栄町●-21-4
本籍 葛飾区四つ木
身長 166cm
使っていた偽名刺 (ふるかわ とおる)
E子さんは犯された際、ギャラの支払いがあったと言い訳されないよう、金銭をビタ一文受け取っていなかった。私は事件のウラを取るため、E子さんに一通のメールを打たせた。
「また撮影してもいいわよ。でも、今度はお金が欲しいの。」
と。
ー つづく ー
※ 他の相談も受け付けます。1クリック詐欺は支払う必要がないので相談に応じかねます。