クレジット決済代行会社「全東信」の破綻が、夜の街に大きな波紋を広げている。

ホストクラブやキャバクラなど、高額決済が発生する業界では、クレジットカード決済は重要な支払い手段のひとつだった。しかし今回の破綻によって、一部店舗では決済方法の見直しを迫られる事態となっている。
「情報を早くつかんだ店は、事前に別の決済会社へ切り替えていたと聞いています」
そう話すのは、歌舞伎町で長年働く夜職関係者だ。
一方で、対応が遅れた店舗では「カードが使えない」という状況が発生。そこから新たな問題が起きる可能性を指摘する声もある。
それが「売掛」の再燃だ。
以前、ホスト業界などでは、客がその場で支払えない高額な料金を後日支払う「売掛」が社会問題となった。しかし現在、売掛は風営法によって規制されている。
では、クレジット決済が使えなくなった場合、何が起きるのか。
現役ホストのA氏はこう話す。
「カードが使えないとなると、現金で払える人ばかりではありません。高額を使うお客様の場合、何か別の方法を考える店やキャストが出てくる可能性はあると思います」
その一つとして懸念されているのが、キャスト個人による「立て替え」だ。
店が売掛を管理するのではなく、ホストやキャバ嬢が一時的に料金を負担し、後日客から返済してもらうという形式だ。実際、夜の街では過去にも、後払いをめぐる金銭トラブルや人間関係の問題が発生してきた。
一方で、すべての店舗が以前のような営業に戻るわけではない。
「今は昔と違って、コンプライアンスを重視している店も多いです。売掛問題で業界全体が悪く見られた経験がありますから」
そう話すのは、都内で店舗運営に携わる経営者だ。
全東信の破綻は、単なる一企業の倒産ではない。キャッシュレス決済に支えられていた夜の街のビジネスモデルに、どのような影響を与えるのか。
そして、規制によって姿を消したはずの問題が、別の形で再び現れることはあるのか。
今後、業界の対応が注目される。

櫻麗
猫と紅茶があればご機嫌です
