優子ちゃん事件において、○○教師との裁判では、多くの証拠が用意された。なかには準備はしたものの、実際に裁判には提出されなかった証拠もある。そのひとつに、担当調査員であった九坪(HN八坪)の陳述書がある。感情的すぎるという理由で、裁判所には提出されなかった。興味のある方は御一読いただきたい。 BOSS
私はホームページ「探偵ファイル」の取材記者であり、本件を担当しました調査員である九坪と申します。今回の事件において、私は優子さんと幾度も取材面談を繰り返し、又、数千通に及ぶメールをやり取りしました。それによる優子さんの供述の詳細と、数々の状況、及び、証拠類を精査し、優子さんの供述が事実であることを確信しています。又、取材面談やメールのやりとりを通して、私と優子さんは次第に親睦を深め、友人とも呼べる間柄となりました。ですから、今回の事件に関連して、優子さんが亡くなってしまったことに、非常に深く悲しみを感じています。
優子さんは、○○教師より受けた暴行の記憶に苛まれ続けていました。
私とやり取りしたメールの中で、優子さんは、何通も何通も、その苦しみと、○○教師に対する無念を語っています。
「○○、あたいの未来かえせ」
「なんで、あいつ(○○教師)のためにそんなに長い間、悪夢をみなきゃならないの? どうしてそんなに、残酷なの? 理屈ではわかってるよ、でも、苦しすぎる…」
「○○を許せない。このまま無かったことになるなんて耐えられない。」
「死にたくなんかない。生きたいよ、生きたい。悪いか!」
「助けて、病気に殺されちゃうよ、助けて」
10代後半という、本来であれば、多感なりに幸せな少女期にあったはずの優子さんが「いっそ死にたい」「死んだほうがどれほどましか」と悩み続け、それでも「生きたい」と助けを求め、のたうちまわって抵抗し、長く苦しんだ末に亡くなったのです。わずか19歳の優子さんが、どれほどの苦悩の末、どれほどの無念をのんで亡くなったかと思うと、喚きだしたくなるほどの憤りを感じます。しかも、その原因となった○○教師は、何の責任も負うまいとして、一切を認めず、全てを否定しています。○○教師の奥様である○○さんは甲10号供述書において、私共を指して「メディアの立場を利用している」とおっしゃいます。○○教師は甲8号供述書において「(この記事は)ネットワークを利用した暴力であり、一個人に対する脅迫以外の何物でもありません」と述べています。○○教師側は“「探偵ファイル」という会社組織”に“○○教師個人”が『攻撃』されているという状況であるかのように述べています。
しかし、実際の状況はまるで逆です。
「学校」を後ろ盾にした(という虚言を弄した)○○教師が、教師という立場を利用して、「女生徒」という弱い立場にある優子さんに対して、数々の暴行を加え、更に精神的な圧迫を加えて事件を隠蔽しようとしました。
そして、優子さんの無念のうちに、○○教師の思惑通り、隠蔽されかかっていたこの事件を、微力ながら世に問うたのが「探偵ファイル」の記事であります。そもそも、私共が○○教師個人を「攻撃」したところで、何のメリットがあるのでしょう。
私共は、この事件に関わることで、様々な負担を強いられています。優子さんの通院する病院の支払い、調査にかかる労力と人員、ともすれば自傷・自殺に向かおうとする優子さんの説得のための時間と労力。加えて、○○教師の提訴後は、裁判にかかる費用・労力・時間。それらはホームページ「探偵ファイル」における話題性を考慮しても、到底、つりあいのとれるものではありません。やや、口はばったい申しようですが、我々がこの事件に関わった、そもそもの動機は「義憤によるもの」としか言いようがないものです。
そして、それは優子さんにしたところで同様です。
勿論、優子さんが○○教師に対して、強い怒りをもっていたことは否めません。
しかし、現に、優子さんはBOSSへ依頼し「探偵ファイル」へ「涼」とのペンネームで寄稿した際、○○教師を糾弾するのではなく、閲覧者へ“同様の事件があってはならないこと”を呼びかけています。その優子さんが、何の根拠も無く、○○教師を陥れるためだけに、自殺したとでもいうのでしょうか。優子さんが苦しんでいたことは、紛れも無い事実ですし、その原因が○○教師の暴行であったことも疑いようがありません。
○○教師は本件の係争開始以前に、学校側に出校停止処分について抗議していました。
後に伝え聞いたところによりますと、学校関係者はこれについて「○○教師側から、相当に強硬な抗議があった」と話していたとのことです。その頃、学校側に連絡をとり、○○教師が学校側と交渉中であることを知った私は、私共が所持している証拠類の提供や、状況の説明を申し出ましたが、学校側は「それらのことは、全て、こちら(学校側)で処理する」として、それを断りました。おそらく、学校側は事件をこれ以上拡大させないため「探偵ファイル」との接触を避けたいと考えたのでしょう。しかし、取材の際の私の口頭での説明と、ホームページで挙げられている情報以外は、なんら状況を把握していない学校が、○○教師の「強硬な抗議」に抗せるはずもなく、平成15年12月には、○○教師の出校停止処分の取り消しを決定したようです。このことは、甲8号証の○○教師の陳述にも述べられています。もし、この時、学校側がこちらの情報提供を拒まずに、○○教師と交渉していてくれたなら、優子さんの死亡も無かったかもしれないと思うと、今でも悔やまれるところであります。
本件裁判が開始された後、○○教師は、レイプはおろか、性的関係すら「大声で断言すれば、真実になる」とばかりに「ないものはない」と強弁しています。最近では、通常の会話力と読解力をもってみれば「優子さんとの性的関係は明らか」としか受け取れない、乙1号証の録音証拠にすら、難解で不自然な弁解を試みています。
この録音記録について、○○教師の奥様は、甲10号証において「(証拠の録音を聞いても、○○教師が)しどろもどろになっている困り果てた様子しか浮かびません」などと述べています。
○○教師の家族であり「夜も眠れないほどに苦しんでいる」と述べる○○氏には、御同情申し上げますが、いかに苦境を訴えようと、○○教師が優子さんに行った暴行が無実とされるものでは、断じてありません。乙8号証の音声記録を、どのように聞き直したところで、○○教師や奥様の主張するような心情はただの一片も窺うことができません。
『しどろもどろで困り果てる』どころか、立場の弱い者に対し、自分の優位に酔いしれつつ、芝居がかった口調で、狡猾な虚言を弄し、精神的圧迫を加えている、卑劣極まりない姿が窺われるのみです。
係争の開始から間もなく(平成15年12月25日)、○○教師は、当初は「訴外とする」と述べている優子さんに対しても、提訴の構えを見せました。
これは、平成15年12月25日、法廷において告発者が優子さんであることを確認した直後の○○先生が発言しています。
また、同様に後日、(平成16年2月26日)当初、訴外としていた、担当調査員の私に対しても提訴の意図を告げています。そこには「事件の真相」など二の次に、ただひたすらに「自己の保身」のみを考える○○教師の「反論する者は、とにかく、訴えてしまえば相手は大人しくなるし、精神的なプレッシャーを加えることにもなる」「とにかく訴えて黙らせてやれ」との意図が窺われてなりませんでした。
私たちはともかく、予てからPTSD症状に苦しみ、自傷や、突発的な自殺の危険に苦しんでいた優子さんにとって、○○教師の「優子さんを起訴する」との構えは、計り知れない重圧となりました。
こと優子さんに関しては、○○教師の狙いは見事に的中していたわけです。
そして、それらの精神的重圧を加えられ、更に苦しんだ優子さんは、遂に自殺によって亡くなってしまいました。
○○教師は、比喩表現ではなく、文字通り優子さんの未来を奪ってしまったのです。
ー 後編につづく ー