以前、BOSSが「リトルトーキョー殺人課」というトンデモ映画を紹介していましたが、この映画の舞台となった実際のロサンゼルスの「リトルトーキョー」も、街ぐるみでかなり凄い空間であることは御存知でしょうか?
まず、リトルトーキョーは「観光地」としては向いていないと言えます。
その理由としては、以下のもの。
・空港から公共交通機関で行きづらく、しかもその交通機関がいつストで止まるか分からない
・悪名高き「ロサンゼルスのダウンタウン」にあるので治安がかなり悪い
・観光の見所があまり無い
こんな理由から観光地としては寂れているのですが、日本人の長期滞在者は数多く存在しています。
この人達が非常に面白い。
日本人でありながら、アメリカ文化の中で長く生活しているため、半ばアメリカ人化しており、独特の雰囲気をかもし出しています。
私は先日、所用でロサンゼルスに行く必要があったのですが、あえてリトルトーキョーに泊まってみました。ちょっと不便な場所ですが、日本語が通じるのはなにかと安心ですし、なによりカオスを味わえるので気に入っているのです。
まずは泊まった安宿(1泊40ドル、1ヶ月450ドル、バス・トイレ共同)では、何もお願いしていないのに朝6時にオーナーに叩き起こされて宿の外に連れ出され「今は朝焼けが最もビューティフォーな時間なんだ。キャメーラを持っているだろう。それでナイスショットを撮るがいい!」と促されるという、非常に親切なサービスを受けました。
写真を撮っている際、オーナーは外で煙草を吸っていた他の宿泊客に「煙草はやめろと言っているだろうが、ゴルアァ! スモーキングをやめられないのは意志が弱い証拠じゃあ!」と一喝。宿泊客も宿泊客で「僕は意志が強いから吸ってるんです! 禁煙運動の圧力に屈してないんだ!」と反論するという、なかなかアメリカらしい口喧嘩まで披露してもらえました。
ありがたいロサンゼルスの朝焼け。
ダウンタウンの朝は早く、夜も早いです。DIY店やPCショップは朝7時には開いているかわりに、夕方5時か6時には閉まってしまいます。これは治安が悪いからで、暗い時間は悪人が徘徊するためとのこと。
交差点に突如として二宮金次郎さん。意味が分かりません。
こういう銅像をここに置くにあたって、アメリカ側は渋ったようですが「二宮金次郎は日本人の魂じゃ!」だかなんだかで、日系人側が勝手に置いちゃったそうです。
こんなモノまであります。写経などができるらしい。
リトルトーキョーのコンビニエンスストアも独特のものがあります。アメリカ食品・日本食品が各種とりそろえられている中、日本のTVドラマを録画したもののダビングサービス等を行っているのですが、何故かバイアグラや、SEX関係の合法ドラックらしきものも扱っています。
ロサンゼルスに行く機会があったら、是非、素敵人間と素敵アイテム満載のリトルトーキョーに立ち寄ってみましょう!
梅宮 貴子