制服は「岩見沢市内の○○中学校」のもの。
手がかりの制服の学校名が判明した。こうなれば話は早い。
(株)ゼンリン発行。岩見沢市○○町の住宅地図
早速、この中学校付近の住宅地図を入手した。(ちなみに、昨今電話帳に自分の電話を記載する人は少なくなっているため、人探しに電話帳なんかほとんどあてにならない)
幸い、この地域の人口は少ない。住宅地図も薄い。
この中から「松崎家」を探し出せば、そこが“もえちゃん”の家だ。
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無い。
○○中学校の校区である「○○町」。人口は少ない。
しかし、それなのに“もえちゃん”の家、「松崎家」は見当たらない。
住宅地図で探せない。
(くそぅ。)
(制服がこの町の中学校のものである以上、もえちゃんは、この町の子のはずなんだが。)
(住宅地図で探せないとなると、大阪からでは、もう……)
(「制約」さえなければなぁ。何度でも北海道へ行って、さすらってでも探索してやるのに。)
(せっかく、出身中学校までわかったのになぁ……)
調査員は手がかりの制服をぼんやりと眺める。
(制服の特徴)
「紺色のセーラー服」
「背中の襟の左右に星印」
「紺色のネクタイ」
「ネクタイには白ラインが2本」
(……白ラインが2本?)
(S.Aさんよりの情報)「ちなみにネクタイの白線は学年を表します」
(Y.Aさんからの情報)「学年ごとにネクタイの白ラインの本数が変わります。」
(普通、記念に保管するのは「その制服が必要がなくなった時」)
(つまり、卒業するとき。)
(卒業するのは、3年生。ネクタイのラインは3本になる。)
(この制服のネクタイのラインは2本。)
(卒業したときの制服じゃない。)
(この制服が「必要なくなった」んだ。2年生の時点で。)
(どうして?)
(転校? したのか? 2年生の時に?)
調査員は住宅地図の表紙を確認する
写真
「住宅地図 2002年度版」
自称する年齢を信じるならば、もえちゃんは現在18歳。
手元にある住宅地図は「2002年度版」。逆算すれば、このとき、もえちゃんは中学3年生。
(もし、推測どおりなら)
(もえチャンが中学2年生の時に転校、つまり、転居したのだとしたら)
(ええい、くそっ!)
(この住宅地図には載ってないってことじゃないか!)
→続く
※次回掲載予定は全くの未定
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大阪・九坪