多田です。以前BOSSより下された3つの指令。
その2つ目『廃品回収。ただの廃品回収だとつまらないので、マイクでこう言ってください。「ご家庭でご不要になった死体はありませんか?」トラックにも死体回収と書いてください。本当に出す人がいるかも知れません。』
・・・いるわけないと思いますがやってみます。
始める前から道行く人々がジロジロ見てきます。恥ずかしい。
それでは出発。
「毎度お騒がせしております。こちらは死体回収でございます」
「ご家庭でご不要となりました、腐乱死体、バラバラ死体、水死体等ございましたら、お気軽にお声をおかけ下さい」
「無料で回収させていただきます」
・・・視線が痛い。胃も痛い。すごい注目されています。開始から2時間、オフィス街から住宅街まで走り回りましたが死体を持ってくる人はいません。しかし、さお竹売りのときよりも反応が良いので、もしかしたら虫の死体ぐらいは回収できるかもしれません。
再開。
「人間、犬、猫といったペットから」
「ハエや、ゴキブリといった害虫の死体まで」
「なんでも回収しております」
笑う人、にらむ人、ポカンとする人、いろんな反応が楽しめます。みんな見てくれるのですが、目が合うとすぐにそらされます。恥ずかしくて死にたくなります。しかし、ひとつぐらい死体を回収しなければ終われません。
再開。
島「わぁー!」
その時は突然訪れました。撮影係の島さんが恥ずかしさのあまり亀のように丸まって動かなくなってしまいました。ゆすっても叩いても動きません。「もう嫌だ、恥ずかしい、帰る」としか言いません。撮影続行不可能!
結論:死体を出す人はいません。
心に傷を負います。
多田