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スマホの耳障りな警告音 アメリカと日本のアラートの違い

日本で生活していると、災害発生時などの急にスマホの警告音(アラート)が鳴り出してビクッとすることがありますよね。あの警報音はあえて不協和音で作られており、苦手な人も少なくないはず。僕も日本にいた時は、あの音が嫌いでした。

幸いアメリカのテキサス州で生活していると、地震はほとんどないので、緊急地震速報の警告音(アラート)を聞くことはありませんし、建物が吹き飛ばされる竜巻や、ゴルフボールサイズの巨大な雹(ひょう)を降らす雲が近くにやってくることがあっても、日本のように災害避難情報などの警告音(アラート)が鳴ることはありません。

だからと言って、全く警告音(アラート)が鳴らないかというと、そうではありません。
アメリカでよく発令される警告音(アラート)があります。それがアンバーアラートと呼ばれるもの。

このアンバーアラートというのは、子どもが誘拐されるなどの危機に直面した場合、報道機関などを通じてその子の情報を流し、早期の発見や救助につなげようとする警報システムです。 ラジオのニュースや道路上の掲示板などでも、子どもの特徴や関連する車の型や色などを警告するもので、日本の災害情報警告のように急にスマホが一斉に鳴り出します。

Screenshot

和訳「テキサス州のサンアントニオで、子供の誘拐。車はダークグレーでシボレーのインパラまたはマリブ。被害者は6歳の黒人の女の子(娘の名前)。容疑者は36歳の黒人男性(父親の名前)。情報があれば911に通報を。」

僕の住んでいる地域ではだいたい月に1〜2回ほどの割合で、このアンバーアラートが発令されます。
月に1〜2回の誘拐事件なんて、とても物騒な国と思うでしょうが、この誘拐というのは日本で考えるような、裕福な子供を拐って身代金を請求するというものではなく、ほとんどの場合が身内による子供の誘拐です。
身内が誘拐?というのは、ここアメリカは離婚大国でもあるので、離婚してどっちの親が親権を持っていて、子供の養育をどのように分担するかなどが、離婚するときにちゃんと決められます。例えば、平日と第1第3の週末は母親が子供を養育して、月の第2と第4の週末だけ父親が面倒を見るというようなルール作りをします。
なので、このルールに則っていないと、実の親であっても、自分が子供の面倒をみる時期でなければ、相手の許可無く自分の子供といるだけで誘拐になります。

円満に離婚した場合だとあまりありませんが、泥沼の離婚の場合だと、子供の引き渡しの時間に少し遅れただけで警察に通報するなどといった場合も少なくありません。
そしてこのアンバーアラートですが、相手が子供の引き渡しに応じずにそのまま逃げてしまうなどの場合に発令されることが多いように思います。また、子供の両親だけで無く、祖父母も関わっている場合もあるので、孫が可愛いあまり孫を親の許可無く連れ去るといったこともありました。

実の親だから子供と一緒にいても大丈夫だろう?と思う人もいるかもしれませんが、DVなどの事情で離婚した場合などは、子供が虐待に遭ったりする可能性もあるので、実の親が子供を連れているからといって安心できない場合もあります。
10歳の子供を持つ親の僕としては、アンバーアラートを見るたびに、子供の無事を祈るばかりです。

日本でも離婚率が上がり子供の取り合いがしょっちゅう警察や民事沙汰になっていると聞きます。アメリカのように日本でも子供の犯罪通知システムが構築されると良いですね。今のところ証拠がないと動いてもらえない方が多いので、探偵が動く最強の機関虐待ZEROに相談してください。

 

アメリカ特派員 ヤス

 

 

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