東京メトロ・溜池山王駅の駅員が、定期券の購入方法について客に助言した内容が発端となって、トラブルが発生していたことが判明した。駅員に虚偽の情報を教えられて損をした上に、納得のいかない対応をとられたという人物(以下、「A氏」と記載)から、当サイトに情報が寄せられた。
A氏は従来、都営新宿線(東京都交通局)と南北線(東京メトロ)を乗り継いで通勤していた。昨年8月、定期券の有効期限が切れるので、最適な購入方法を溜池山王駅で尋ねた。その際に応対した駅員(以下、「B氏」と記載)は、「こちらの方が(従来のものよりも)何千円もお得です」と言って、購入方法を説明したという。
その購入方法は、なぜ、どれだけ得なのかということを、B氏は紙に書いてA氏に解説したそうだ。その助言に従って、A氏は定期券を購入した。ところが数日後、B氏の助言は事実と異なることが判明。助言通りに買った結果、大きく損をしていた。そこで、A氏は東京メトロの「お客様センター」に相談した。
すると、「定期券を変更したいならば、手数料を払ってください」と言われた。また、「駅に確認した結果、あなたが主張したような事実はありませんでした」と、センター担当者から告げられたという。「防犯カメラを確認すれば、B氏が紙に書いて説明する様子が映っているはずです」とA氏が述べると、「カメラ映像は外部に公開できません」と担当者は拒んだ。
一連の対応及び調査結果は承服しがたいと感じたA氏は、駅でB氏を見つけて「なぜ嘘をつくのですか」と尋ねた。それに対してB氏は、「あなたとのやりとりがあったことは確かですが、応対の内容は覚えていません」と答えたというのだ。また、定期券の購入方法について紙に書いて説明したことも、「記憶にありません」とB氏は回答。
B氏が説明に用いた紙をA氏は保存していなかったが、せめて上記のやりとりは記録に残そうと、B氏に発言内容の概要をその場でメモに書いてもらった。A氏は言う、「B氏が『覚えていない』と曖昧なことを言っているにもかかわらず、駅の責任者が調査結果として『そんな事実はない』とセンターの担当者に回答したことに、納得できません」。
当サイトでは、溜池山王駅に本件を尋ねた。B氏と直接話したいと伝えたが、「長期休暇中で、次の出勤は未定です」という。A氏との間で昨年にトラブルがあったのは、事実であるとのこと。調査結果の開示を求めたが、「本社と検討した結果、お客様の個人情報を含む内容であるため、詳細については公開できません」と、後日に助役から回答があった。
最終的にA氏は通常よりも高額の手数料を払って、定期券を再発行せざるを得なかった。東京メトロとのやりとりが長引き、定期券の有効開始日から日数が経過していたためだ。東京メトロの対応と説明、そして情報の開示拒否に対して、A氏は怒りが収まらないという。「駅側が『そのような事実はない』と言ったら、泣き寝入りをするしかないのでしょうか」。
[追記:2017年2月28日14時]
※モザイク加工は当サイトによるもの