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トランプ大統領訪日で駅のゴミ箱が使えない!「過剰対応」との声も、真相は

原宿(東京都渋谷区)にて清涼飲料の自動販売機の空き容器入れが相次いで撤去されたことに関して、問題の背景を先日の記事で扱った。すると、「現在、都内の各地で一時的にとはいえ同じようなことが起きているので、その実情を調べてほしい」という趣旨の依頼が、読者から寄せられた。

アメリカのトランプ大統領の訪日に伴い、東京都では厳重な警備態勢がとられることとなった。東京メトロは都内の地下鉄の各駅構内で、ゴミ箱や清涼飲料の空き容器入れを一時的に使用不可とする措置をとった。この点について情報提供者は、「どの駅でもゴミや空き缶を捨てられず、あまりにも不便。過剰対応ではないか」と批判する。

当サイトでは、現地を訪問して実態を調べた。一例として半蔵門線・永田町駅では、「特別警戒警備」につき、「駅構内のゴミ箱を撤去・閉鎖させていただいております」という貼り紙があった。また、半蔵門線・表参道駅では空き容器入れの投入口が塞がれており、「ダストボックス封鎖のお知らせ」と書かれた紙がその上に貼りつけられていた。

 

 

 

 

 

 

だが、都心から離れた駅では、ゴミ箱は撤去されていたとはいえ、通常通り空き容器入れを使用できる状態になっていた。東京メトロに尋ねたところ、ゴミ箱は全ての駅から撤去したという。一方、空き容器入れに関しては、主要駅の構内では封鎖しているが、通常通り使用可能な駅もあるとのことだった。

これらの対応は同社が自主的に行ったものかという質問に対しては、「警備の強化について、警視庁の警備部長より依頼があり、対応しました」という回答があった。以上の結果から、情報提供者が述べていた「どの駅でも」空き容器を捨てられないというのは事実ではなかったこと、東京メトロの一方的な判断でとられた対応ではなかったことが明らかになった。

これらの点を情報提供者に伝えると、「それでも、過剰なんじゃないですか。大統領が来るわけでもない駅で客が一方的に不便を被るのは、やっぱり納得いかないです」という。だが、「警察の要請ということだったら、その方針に鉄道会社が反発するわけにはいかないかもしれないですね」と一定の理解を示した様子だった。

本件に限らず、企業の対応等をめぐって、人々から非難の声が殺到して炎上することが珍しくない。一方、当該の対応がどのような経緯や理由でなされたのかということを探ってみると、一概には非難できない場合もある。批判の声を上げる前に、その前提となる情報が本当に正しいか確認することも、一人一人に求められているのではないだろうか。

 

高橋 

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