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幻のちょんの間の噂がある沖縄の前島に潜入

沖縄県の最大の繁華街の松山の隣に『前島』という場所がある。一昔前は、ちょんの間ではないが本番が行われているらしいとの噂があった。

ここ数年は取り締まりの関係でさびれたように見えるが、一部マニアには未だに根強い人気があるようだ。

以前は連れ出しスナックと一発屋の激戦区と呼ばれていた前島。時代は変わったのか?今はゲストハウスができている。
一昔前では考えられなかったことである。

街灯はこれでも増えた気がするが、8年ぐらい前にはあちらこちらにいた客引きが極端に減っている。

しかもやっと客引きらしき人物を見つけたのだが、声をかけて欲しくない程とても怖い…

(怖いおにぃさん)

思わず、シャッターを切る手が震えてしまってピントがずれてしまった。
もう一枚と思い、あたりを一周し先ほどの客引きを見つけた。

今度は、なぜか結構な額の現金のやり取りをしている。
何の取引きをしているのか?

夜も明けようとしたころだろうか、やっと一人の客引きが話しかけてきた。

「おにぃさん、いいとこあるよ」

良かった!とってもフレンドリーだ。待っていたぜ、めんそーれ。

「いくらで、何ができるんですか?」

「40分一万円で最後まで。これが限界」

このくらいが相場と聞いていたので、私は即了承した。

しかし、連れていかれた場所はこれまた心霊スポットに紹介されそうな腐ったスナックのような独特の雰囲気をしていた。「40分だけ!」自分にそう言い聞かせ店に足を踏み入れた。


(連れて行かれた店)

店の中は、真っ暗である。突然、安っぽいユーロビートが流れ出し怪奇現象かとビビった私。
それから5分ぐらいたったであろうか。
「こんばんは」
と、人が隣に座ってきた。私は懐かしい違和感を抱いた。

???

声が若干父親に似ている…

私はタバコを吸うふりをし、火をつけながら女性の顔を拝見した。

かなり派手である。しかも流行なのか知らないが、全体が虹のように様々な色がチカチカして見える。

また魔物か?妖怪か?前回同様、ここにいてはいけない。
そう確信した私は、何もせずに店を後にした。

気になって朝、張り込みをしていたところ例の店から出てきた人物をみて私は度肝を抜かれた。

やっぱりな…

 

神里純平

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