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事故は、ある日突然に

注意! 今現在も実際に進行している話です。被害者・加害者の承諾を取り、記事を作成しました。
これを読まれた皆様も、決して他人事ではありません。皆様の自衛の役に立てればと思います。


皆様は車に乗っていますか? その車は任意保険に入っていますか?
このお話は、ある大学生が遭遇してしまった現実です。

Nさん(20)は都内に通う大学生。車(スターレット)を所有しており、その車は両親からの薦めと自分の安心の為、対人・対物無制限の保険に入っていました。
皆様も御存知の通り、年若い方が任意保険に入るには凄く高い保険料を払うこととなります。
ですが、Nさんは万が一の時の事を考え、任意保険に入っていました。保険会社は三井住友海上火災保険。

そして、Nさんは万が一に遭遇してしまいます。夏のある夜、Kさん(32)所有の停まっていた高級車(ポルシェ)に衝突してしまう。
停まっていた車に追突したのだから、完全なるNさんの過失です。
もちろん、すぐに警察に連絡をし、事情聴取終了後、「K氏の車を修理するにあたって、全保障をします」という念書を書きました。

この際、「保険に入っているのだから、全部保険会社がやってくれるのだろう」と思っていたそうです。



後ろの部分を板金することになった、Kさんのポルシェ


ポルシェの修理費は初期見積もりで120万。この金額はもちろん全部出るのですが、一つ問題が発生しました。

それは、代車の問題。 
Kさんはポルシェを通勤にも使っており、修理期間中に車が使えないのは困る。修理している間、代車を出して欲しいとの要求をNさんと保険会社にしました。
KさんとNさんの間に入る保険会社は、三井住友海上立川第一サービスセンター 副長 宮崎英毅氏

「修理期間中、同じじゃなくても良いからポルシェを用意してください。もしくは、それに準ずる車を。」

保険会社はその要求を呑みました。しかし、ポルシェを用意することは出来ないとKさんに伝えた為、Kさんの方で『自分が付き合いのある所から、ポルシェを借りてくる。そうすると、一日2万円の費用が掛かってしまうのだけど、良いのですか?』と確認。

宮崎さんは、「えぇ、それで構いません。」とKさんに返答しました。

この言葉、被害者であるKさん、加害者であるNさん、ポルシェの修理を請け負った板金屋の方の前で言った為、Kさんは保険会社の言うことを信じて代車の手配をします。

これで修理期間中は代車費用が払われ、修理費用が払われて終了になる。事故を起こしてしまったけど、保険に入っていて良かったなぁーとNさんがこれからは安全運転を心がけようと反省して終わるはずでした。NさんもKさんもそう思っていました。

ところが事故一ヵ月後、終わるはずだったこの出来事は狂い始めました―

「代車代は一切、払いません」

保険会社がKさんに伝えたのが皮切りです。
もちろん、Kさんは納得がいきません。加害者であるNさんも納得し、保険会社の担当である宮崎さんが「払います」と言ったから代車を用意したのに、何故そのような事を言うのか?

それについて、宮崎さんはこう答えました。

「法律的に、支払う義務はありません。(注1)」

(注1)本当に支払う義務が無いのかどうかを知り合いの弁護士に聞いてみた所、事故を起こした時に行われる代車云々に関しては、それこそケースバイケース。値段に関しても明確な決まりは無いが、会社が1度払うと伝えた事を、何日も経った後に反故にするのは不適切もしくは詐欺に準ずる・・・とのこと。


2万円という金額が高いから、幾らか安くしてくれと言うのではなく、一切払いません。
こう保険会社から通達されたKさん。無論、納得の行くものではなく、言い返します。

「貴方、この間は払うって言ったじゃないですか。だから、代車の用意もしたのに。」
「この間はそう言いましたが、払いません。」

おかしな話です。加害者も納得し、払うと言ったから代車も用意したのに手の平を返されてしまったKさん。ひょっとしたら、Nさんが保険会社に何か言い出したのではないかと疑い問い合わせた所、一切知りません・・・とのこと。
何度か保険会社にどういうことか説明を・・・と話をしていると、

なんと、弁護士を立てられてしまいました。

しかし、名目上はNさんが立てたということにしなければ駄目な為、Nさんの両親を通してという形にて依頼を立てたそうですが・・・。
弁護士から連絡が来たKさんは怒り心頭。

「衝突してきたのは君でしょ!衝突してきた事に対する慰謝料を請求しているわけでもないし、こちらから裁判を起こすつもりはないから事を荒立てずに示談するつもりだったのに、弁護士を入れるのは本気で訴訟をするつもりですか!」

Nさんは弁護士の件に関しては知らなかった為、両親にどういう事なのかと聞きます。

「いや、保険会社がそうした方がいいよって言うから・・・」

これを聞いたKさんは更に怒り心頭。保険会社にどういう事なのかと問い合わせたところ

Nさん側がどうしても弁護士を入れるって聞きました。」


まったく、言うことが逆。Kさんは、Nさん側に「過失をそちらが認めていて訴訟をするつもりがないなら、弁護士を抜きなさい!」と伝えると、Nさん側はもっともだと弁護士を抜きます。

すると、怒り出したのは保険会社である三井住友海上立川第一サービスセンター 副長・宮崎さん。


「弁護士を抜くならこちらで交渉はもうやらないので、NさんがKさんと交渉してください。」


本当にこのように言われたそうです。おかしな話ですよねぇ・・・被害者に対する交渉を加害者にやれという保険会社。
何のために高い保険料を払っているのかと思ってしまいますし、交渉以前に示談はまとまっているのにと呟くのはNさんの談。

面食らったNさんが、宮崎さんに質問をします。

「Kさんの代車を認めるという交渉を何で僕がやらなければならないのか解らないのですが、やるとしたら具体的に何をすればよいのですか?」

「代車が認められるのは業務で使っていればなので、業務で使っているということを立証してください。K氏の会社に証明書を出して貰うとか、ガソリンなどの領収書を出して貰うとか。それと、ポルシェならば、出入りに大きな音がすると思うので、そんな音が有ったかどうかを近隣住民に聞き込んでみてください。


これ、保険会社である宮崎さんが、加害者であるNさんに本当に言った事です。
仮に代車費用を出すことに関して調査するというのであれば、それをするのは保険会社ではないのかと思ってしまうのですが・・・。
貴方は事故を起こした時、保険会社から相手の会社まで行って聞き込みをしてこいと言われたらどう思いますか?


兎にも角にも、加害者であるNさんに被害者との交渉をやれという宮崎さんの言い分は正しいのでしょうか?
何の為の自動車保険なんだとボヤクNさんに、「払うと言ったから用意したのに、1ヵ月経ってから駄目だというなんておかしい」と困惑顔のKさん。

その場では払うと言ったものの、本部の決済が降りないからじゃねーのと勘ぐりたくもなりますが、ただ代車費用を払いたくないからといった理由なのかもしれません。

いずれにせよ、Nさんの三井住友海上に対する不信感はMAX

高い金払って保険に入っているのに、いざ事故となるとサポートしないは足引っ張るはでは、ユーザーが浮かばれません。

これからどうなるのか・・・探偵ファイルでは、その後も追いかけて行こうと思いますが、これを読んでいる皆さんも決して他人事ではありません。

これは貴方の乗っている車が、エスティマでもセルシオでも衝突しても起きることなのです。

今日、明日、もしかしたら貴方は事故を起こすかもしれない。
その際に、保険会社は月々の保険料にあったサポートをしてくれるのでしょうか?
皆様も、今一度考えてみると良いのかも知れません。


『顧客であるユーザーに被害者との交渉を投げる』なんて事をするのは三井住友海上だけなのか、保険会社全体なのかは解りませんが―――――

1度言ったことを「あの時はそう言いましたが、やっぱりやりません」と手の平返す三井住友海上が、この後どのように話を縺れさせるのか・・・・探偵ファイルは追っていこうと思います。

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